B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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宮廷風の愛の歌
と気取ったタイトルを付けたが、中世フランスの作曲家&詩人、ギョーム・ド・マショー(1300頃~1377)が作った「Douce Dame Jolie(甘き淑女よ)」というシャンソンのこと。歌詞はヴィルレー(virelai)という、中世ヨーロッパで流行した定型詩のパターンに基づいている。美しい淑女に恋い焦がれる求愛者が彼女への忠誠を誓いつつ、つれない態度に傷つけられた心の痛みを訴えるという、宮廷風の愛の歌だ。現代語とはだいぶ音の感じの違う古いフランス語の歌詞が、特徴的な脚韻を踏みながら簡潔かつ典雅な旋律に乗って流れるのを聴いていると、実に癒される。

マショーは中世ヨーロッパの作曲家の中でも傑出した存在で、「Messe de Nostre Dame (ノートルダム・ミサ)」という大変に有名な宗教作品も作ったが、宮廷を舞台にした世俗歌曲をより多く残している。だが、本職はお坊さんで収入の多くは教会からの俸給に頼っていたという。貴族の次男坊以下は食べていくために聖職者になる者が多かったから、不思議はないのかもしれないが、恋の歌ばかり作っている坊さんというのは、いかにも聖と俗が混ざり合っていた中世らしい。

↓ Orlando Consortによる無伴奏の独唱が美しい。



【歌詞】
Douce dame jolie,
Pour dieu ne pensés mie
Que nulle ait signorie
Seur moy fors vous seulement.

Qu'adès sans tricherie
Chierie
Vous ay et humblement
Tous les jours de ma vie
Servie
Sans villain pensement.
Helas! et je mendie
D'esperance et d'aïe;
Dont ma joie est fenie,
Se pité ne vous en prent.

Douce dame jolie...(繰り返し)

Mais vo douce maistrie
Maistrie
Mon cuer si durement
Qu'elle le contralie
Et lie
En amour tellement
Qu'il n'a de riens envie
Fors d'estre en vo baillie;
Et se ne li ottrie
Vos cuers nul aligement.

Douce dame jolie...(繰り返し)

Et quant ma maladie
Garie
Ne sera nullement
Sans vous, douce anemie,
Qui lie
Estes de mon tourment,
A jointes mains deprie
Vo cuer, puis qu'il m'oublie,
Que temprement m'ocie,
Car trop langui longuement.

Douce dame jolie...(繰り返し)


歌詞英訳はこちらで。

さて、ドイツの「中世ロック」(というジャンルがあるんだそうな)のグループSchelmishが歌う、ロック版(というかラップ版?)のDouce Dame Jolieはこちら ↓ 。


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by bonnjour | 2009-03-04 12:01 | 聴く&観る