B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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パリ旅日記 その3 今日は美術館無料日だ!
パリの公立美術館は毎月第一日曜日が入館料無料になる。今回はラッキーなことに、その第一日曜日にパリに滞在することができた。

ということで、今日は美術館三昧の一日。

c0163963_2142475.jpgまずはS子と一緒に、閑静な住宅街にある「ギュスターブ・モロー美術館」を訪れる。画家の住まいをそのまま美術館にしたもので、アトリエだった場所に所狭しと作品が並ぶ。印象派と同時期に活動していた画家(1826-1898)だが、神話や聖書をテーマにした幻想的な作風で、世紀末芸術の代表的な存在だ。(左写真は代表作である、サロメを描いた「出現」)。

この画家を偏愛している私には、ぜひ来てみたかった場所。

美術館の解説板や館内表示には、仏語・英語の二大メジャー言語に加え、なぜか日本語が。それも、観光地にありがちな怪しげな日本語ではなく、妙に丁寧なネイティブスピーカーの日本語である。独語やイタリア語・スペイン語などヨーロッパで需要の多そうな言語はないのだが。日本人に人気の美術館なのかもしれない。あるいは学芸員に日本人がいるのかも?

次に向かったのは中世美術館(旧クリュニー美術館)。ここで、午前中にルーブルを見学していたA子一家と落ち合う。

c0163963_2144870.jpgクリュニー派の古い修道院を改造したこの美術館の目玉は、一角獣と貴婦人を描いたタペストリーの連作だ。このタペストリーを展示する部屋だけは、作品保護のために照明を落とし、空調を入れてある。作品の素晴らしさと空調の快適さで、この部屋にしばらく留まる。

それにしても、修道院に異教的な一角獣のモチーフなんて許されたのかしら?と素朴な疑問を感じたところ、同行したA子の旦那様が「世俗化が進んだクリュニー派は、妖怪・怪物なんでもアリの装飾を建築のあらゆる所に施した」という明快な回答をしてくださった。A子の旦那様は西洋中世の哲学が専門の研究者で、この話をきっかけに、世俗的でギンギラギンのクリュニー派と、清貧を旨とするシトー派の対立について、大変わかりやすくしかも面白く解説してくれた。そう、今回は専門家の解説付きの贅沢なツアーなのだ。

美術館ハシゴの最後は、去る5月に新装オープンしたオランジュリー美術館。モネの睡蓮の連作があるところだ。美術ジャーナリストであるM子さんが、昨夜のディナーの席でイチオシの場所として薦めてくれた。
c0163963_215811.jpg


自然光を取り入れた楕円形の展示室の壁に360度展開する睡蓮の絵は、見るものを池の真ん中にいるような錯覚に陥らせる。

朝から「世紀末」「中世」と、幻想的な世界を旅してきたわけだが、ここで印象派の健康的な明るさに触れて、ちょっと一息ついた感じ。
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by bonnjour | 2006-08-06 02:12 | 旅する