B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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BBC Promsでのヘンデル「パルテノーペ」
ロンドンで恒例のコンサート・シリーズBBC Promsが始まった(7月17日~9月12日)。その一環で7月19日の晩にロイヤル・アルバート・ホールでヘンデルのオペラ「Partenope(パルテノーペ)」がセミ・ステージ方式で上演され、BBCラジオがライブ中継した。

これは昨年、コペンハーゲンの王立劇場で新演出上演されたプロダクションをセミ・ステージで再演したものだ。ヘンデル没後250年の記念の年にふさわしく、今年のBBC Promsではこの作品のほか、サムソン(Prom 47)メサイア(Prom 68)など、計7つのコンサートでヘンデル作品が演奏される。

実は昨年の10月11日にコペンハーゲンでこの舞台を見たのだが、折りしもたちの悪い風邪が流行っており、ストーリー上重要な役割を担うロズミーラ役のメゾソプラノ、トゥーヴァ・セミニセンが当日、風邪でダウン。彼女は演技だけ行い、代役のTrine Bastrup Mollerがオーケストラ・ピットで歌う(それはそれで見事な歌唱だった)、という変則的上演だった。また、このプロダクションの呼び物のアンドレアス・ショルも少し前から風邪をひいており、いつもの輝きがない残念な出来に。悪いことは重なるもので、この日の上演はデンマークのラジオ局でライブ中継されたのだが、機材のトラブルによって第2幕の途中で放送が中断されるという信じられない一幕もあった。

というわけで、昨年の残念な気持ちを挽回すべく、今回のラジオ放送を聴いた。素晴らしい。ショルは絶好調で、技巧的な第2幕終盤のアリア「Furibondo spira il vento」では大喝采を浴びた。タイトルロールのパルテノーペを歌ったインガ・ダム=イェンセンは安定した歌唱で女王役の威厳たっぷりだし、ストーリーを動かすロズミーラ役のトゥーヴァ・セミニセンも微妙な心の動きを表現して秀逸だ。あと、個人的には今年30歳のフランス人カウンターテナー、クリストフ・デュモーが一番の注目株。また、ラルス・エリック・モルテンセン指揮のコンチェルト・コペンハーゲンが絶妙なアンサンブルを聴かせた。ロンドンに住んでいる人が、つくづくうらやましくなった。

さっそくデイリー・テレグラフ(電子版)にコンサート評が載っていたが、「ヘンデルのコミック・オペラに込められたイマジネーションと劇的真実に満ち満ちた数々のアリアを堪能」と、星5つを付けて絶賛している。

この放送は上演日の19日から1週間はWeb上で再聴が可能だ。ストーリーはこちらの過去記事をご参照。

【キャスト】
Partenope ...... Inger Dam-Jensen (soprano)
Rosmira ...... Tuva Semmingsen (mezzo-soprano)
Arsace ...... Andreas Scholl (countertenor)
Armindo ...... Christophe Dumax (countertenor)
Emilio ...... Bo Kristian Jensen (tenor)
Ormonte ...... Palle Knudsen (bass)

Concerto Copenhagen
Lars Ulrik Mortensen (conductor)


昨年のコペンハーゲンの舞台から。↓ 自分を裏切ったプレイボーイのアルサーチェ(CT:アンドレアス・ショル)に、男装して身元を偽り接近するロズミーラ(MS:トゥーヴァ・セミニセン)。
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↓ 宴のシーン。左からロズミーラ、アルサーチェ、パルテノーペ(S:インガ・ダム=イェンセン)。ご覧のように大変スタイリッシュな舞台で、今回のセミ・ステージ方式は視覚的には残念だが(といっても私はラジオで聴いたのだから関係ないが)、ともあれ演奏が絶好調だったのは何よりだ。なお、昨年のコペンハーゲンの舞台を収録したDVDが9月にデッカからリリースされるそうだ。
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by bonnjour | 2009-07-20 01:23 | 聴く&観る