B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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サヴァールの「Orient - Occident (1200-1700)」
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先週のマドリッド旅行で訪れたトレドの街は、中世にキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の各文化が交差した土地で、科学、哲学、神学などの文献がアラビア語からラテン語に訳され、その後のヨーロッパの文化と思想に大きな貢献をした。イスラムとキリスト教の建築様式の融合であるムデハル様式の建物を見上げながら、私は東と西が出会った中世に思いを馳せた。

と、恰好つけた前置きはこれくらいにして、スペインはカタルーニャ地方出身のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者&指揮者ジョルディ・サヴァールがアフガニスタン、イスラエル、モロッコ、ギリシャの民族楽器奏者を迎えて制作したディスク「Orient - Occident (1200-1700)」を聴いた。

これがワクワクする面白さ。カテゴリー的には古楽とワールド・ミュージックの接点に位置するのだろうが、そんな区分けは音楽そのものの魅力の前には意味がない。「キリスト教、ユダヤ教、イスラム教スペインの器楽曲と中世イタリア、モロッコ、イスラエル、ペルシャ、アフガニスタン、オスマン帝国の器楽曲の対話」というサブタイトルが示すように、かつて盛んな文化交流が繰り広げられた地中海を取り巻く西洋(スペイン、イタリア)とオリエントの世界の音楽を1枚のディスクにまとめ、その共通性を浮き彫りにしたアルバムだ。

収録曲は大半が初めて聴く作品だった。ウードやラバーブなどの中東の弦楽器や打弦楽器のサントゥールがジャラジャラ鳴り、太鼓系もドンドコやって大変に賑やかながら、底知れない哀愁をおびた曲調の作品が多い。なかには14世紀のエスタンピー(舞曲)「トリスタンの嘆き」など、耳に馴染んだ曲も出てきて、そのときは旧知の友人に出くわしたみたいな気がした。今日の我が家のおかずはたまたまクスクス(北アフリカ発祥の料理)だけど、そんなエスニック系の食事にもぴったりの音楽(結局はそこにオチるか)。

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Orient-Occident, 1200-1700

こちらで試聴が可能。

01. Makam Rast "Murass'a" Usul Düyek (MSS. De Kantemiroglu)
02. Work(s)/Ductia (Cantigas 248-353)
03. La una Yo Nací (Sarajevo)
04. Alba (Castelló de La Plana)
05. Danse de l'Âme (Maroc)
06. Istampitta: La Manfredina (14th Century)
07. Laïli Djân (Afghanistan Perse)
08. Istampitta: In Pro (14th Century)
09. Danza del Viento
10. Istampitta: Saltarello 1 (14th Century)
11. Chahamezrab (Perse)
12. Danza de Las Espadas (Galicia, 14th Century)
13. Makam Nikriz Üsul Berevsân (MSS. De Kantemiroglu) L
14. Istampitta: Saltarello 2 (14th Century)
15. Ya Nabat Elrichan - Magam Lami (Judeo-Iraq)
16. Cantiga 105/Rotundellus
17. Makam Rast Semâ'i (MSS. De Kantemiroglu)
18. Istampitta: Lamento di Tristano (14th Century)
19. Molâ Mâmad Djân (Afganistan (Perse)
20. Work(s)/Saltarello (Cantigas 77-119)
21. Makam 'Uzäl Sakil "Turna" (MSS. De Kantemiroglu)

Musicians:
Hesperion XXI
Khaled Arman
Osman Arman
Yair Dalal
Dirss El Maloumi
Pedro Estevan
Siar Hashimi
Dimitris Psonis
Jordi Savall, conductor



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by bonnjour | 2010-06-04 23:24 | 聴く&観る