B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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世界のウチダが、いまさらながらのグラミー賞をとって
内田光子が今年のグラミー賞・最優秀インストゥルメンタル・ソリスト演奏賞をとったが、おおかたの日本人の反応は「その人、誰?」のようだ。血筋こそ日本人だが、幼少期からヨーロッパ文化の中で育ち、そのままずっと海外で活躍しているピアニストだから、ジャンル的には「外タレ」だし、そもそもクラシックの演奏家なんて、タレント的活動をしている人を除けば一般的知名度はないからね。

でも、数奇な人生(と奇抜なステージ衣裳)で有名になった女流ピアニストと比べて「どっちが上手なの?」という素朴な質問には脱力する。音楽家の活躍の場にはそれぞれの領域があって、数奇女史の場合には、演奏技術とかレパートリーの豊富さといった一般的な判断基準を超越して、コンサートにつめかけた聴衆(いわゆるクラシック・ファンとはちょっと違った層)の心を癒すという魔術(呪術?)の領域に踏み込んでいるのだから、困らせる質問はしないように。

ただ、数奇女史のコンサートの料金は、世界のウチダの来日公演の料金より妙に高いという事実には、「日本の音楽業界は、いったいどうなっとるんだ」と、ちょっとショックを受けてしまったりもする。

それにしても「いまさら感」のある受賞だ。同時に受賞したB’zの松本やジャズの上原ひろみの場合は、これから国際的な知名度がぐんと高くなるというメリットがあるだろうが、すでに大家の内田にグラミー賞を出しても、痛くも痒くもないような気がしないでもない。

夕刊フジでは(といっても通勤電車の網棚から拾って読んだのじゃなくて、オンライン記事)、今年のグラミー賞で日本人の受賞が多かったことについて「スポンサー不足に悩むアメリカの音楽業界が市場として大きな日本に注目しているというオトナの事情」(業界関係者)という、うがった見方も紹介されていた。もっとも内田クラスの演奏家ともなれば、別に日本人枠での受賞ではないだろうが。

さて、彼女がらみでなにか面白い動画はないか、YouTubeをさまよっていたら、バルトリ姐との共演シーンが出てきた。2006年にザルツブルクで行われたムーティ&ウィーン・フィルのモーツァルト生誕250年記念コンサートで、ソリストとして出演した内田とバルトリが、まさに夢の共演でK.505の演奏会用アリア「Ch'io mi scordi di te? (どうしてあなたが忘れられよう)」を歌ったもの。DVDは結局発売されなかったようなので、貴重な映像だ(YouTubeの動画はクラシック専門TV局 Mezzoで放映されたものの録画)。声楽界とピアノ界をそれぞれ代表する顔芸婦人の競演という点でも、グイグイ引き込まれるエキサイティングな演奏である。



ビデオを見るとわかるとおり、この作品はピアノ(作曲当時はもちろんフォルテピアノ)のオブリガートを伴っていて、まるで歌を伴ったピアノ協奏曲のようだ。あるときは歌にひっそりと寄り添い、あるときは歌とともに激情をたぎらせるピアノ・パートは表情に富んでいて、ピアニストと歌手のかけあいにゾクゾクする。

                                         ↓ この辺からゾクゾク・・・
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おまけ。20代はじめの貴重な映像 ↓ 


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by bonnjour | 2011-02-18 05:54 | 聴く&観る