B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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イタリア旅日記: 極寒のベネチアで
ベネチアは今日も極寒だ。海から吹いてくる風が強くて、それが体感温度を著しく下げている。実は当初、旅行先を冬でも暖かそうなリグーリア海岸にしようかと思っていたのだが(チンクエ・テッレの観光写真が刷り込まれていたせいだ)、今はシーズンオフで交通の便も悪いということで思い直した。そして今日、テレビニュースで見たら、リグーリア州の州都ジェノバが大雪に見舞われていた!なんということ。

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泊っているホテルはゲットーの近くなので、今朝はそこから散歩を開始した。ベネチアのゲットーは、言わずと知れた「ghetto」という言葉の語源になっている。上の写真は、ゲットー地区にあるGhetto Nuovo広場。この地区出身でホロコーストの犠牲になった人々に捧げる記念碑などもあり、彼らの辿ってきた苦難の道を否が応でも感じさせる場所だが、パレスチナで起きていることを考えれば、誰が善玉で誰が悪玉かという単純な図式は成り立たないのが、宗教問題や歴史の複雑なところだ。

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ゲットー地区には、当たり前だがコーシャのレストランや菓子店なども目につく。

ゲットーを抜けて、ティエポロの作品があるSant'Alvise教会へ。この教会を含めてベネチア教区の16の教会の共通入場券(10ユーロ)というやつを昨日、購入したので、それを消化するのが今日のテーマ。鐘楼や宝物殿でなく、宗教施設である教会に入場料を課しているというのは新鮮な驚きである(ただしこれは見学者用で、ミサの時間にやってくる信徒は当然のこと、入場無料である)。

その後、ティントレットの作品と墓所があるMadonna dell'Orto教会、色大理石の細工が美しいSanta Maria dei Miracoli教会、壮大なSanta Maria Formosa教会など、近隣の教会を次々と巡りながら、ひたすら頭に浮かぶのは「寒い!」「ト、トイレはどこ?」。外を歩くうちに身体の芯まで冷えてしまい、これまた底冷えのする教会で名画を鑑賞するのは困難なことであった。

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せめて暖かい室内に入りたいと思い、午後はアカデミア美術館で大量のベネチア派絵画と向き合う。建物を改装中ということで、この美術館の呼び物であるジョルジョーネの「嵐」をはじめとする人気作品が、臨時に1つの展示室に集められていたのは少々興ざめだった。

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最初の予定では、ベネチア発祥の地、トルチェロ島に船で渡ろうと思ったのだが、あまりの寒さに挫折した。この天気の中、蒸気船で片道40分というのは萎える。島行きの船が出ているFondamenta Nuovo(「新河岸」)からは、島全体が墓地のサン・ミケーレがよく見える。以前、夏に行ったとき、この墓地島に葬られているディアギレフに挨拶しに行ったのだが・・・。

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サンマルコ広場にある有名カフェ「フローリアン」は、今やリッチな中国人旅行者のたまり場のようだ。

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ベネチア版物干し台(アルターナと呼ばれる屋上の木造テラス)は、高級物件の証だそうだ。昔のベネチアを描いた風景画にも、このテラスはたびたび登場する。
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by bonnjour | 2012-01-31 08:29 | 旅する