ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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ヴィルヘルム・ハンマースホイ展
2008年 09月 05日
仕事上、日本の経済ニュースを把握しておかないとまずいのでWebブラウザーのホームは「日経ネット」という日経新聞のサイトをデフォルトにしている。朝、PCを立ち上げるとまずはこのサイトで主要ニュースをチェックするのだが、今日はニュースとは別に、目をひく画像を発見した。
この、17世紀オランダ絵画を思わせるような(でも絵のタッチやモデルの服装から、比較的新しい時代のものとわかる)静謐さのあふれる絵は、誰の作品だろう?思わずクリックしてみると日経新聞社主催の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」(9/30-12/7@上野の国立西洋美術館)の告知ページに飛んだ。 初めて聞く名前だが、なんとデンマークの画家だという。今年からお膝元に住んでいるというのに、不覚にもこの画家の存在を知らなかった。Vilhelm Hammershøi(ヴィルヘルム・ハンマースホイ:1864-1916)は、コペンハーゲン生まれ。地元の美術アカデミーで学び、生前は一世を風靡したものの、死後、急速に忘れ去られたそうだ。そして1997-98年にパリとニューヨークで開かれた回顧展で、再び注目されるようになったという。 静かで寒々とした、不思議な絵を描く人だ。絵の題材は室内や建築物、後ろ向きの女性像など。そこにはフランスやイタリアの絵画によく見られる、きらびやかで晴れがましい光の存在はない。ひっそりとした光に照らし出された室内は無人か、そうでなければ謎めいた女性が背を向けて画面の片隅に佇んでいる。人物像さえも室内画のセッティングの一つとして無機質に描かれているのが面白い。この空気感や質感は、今住んでいるアパートの室内の感じにも通じるものがあり、彼の作品が北欧の気候風土から生まれたものであることを感じずにはいられない。 ↓奇妙な既視感(今いるアパートの窓)。 この展覧会は今週末までロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開かれており、その後9月30日から東京(国立西洋美術館)にやってくる。いつもながら、美術愛好家にとって東京はエキサイティングな場所だ。展覧会に先駆けて公式ウェブサイトがオープンしているが、なかなか充実の内容で気分を盛り上げてくれる。
by bonnjour
| 2008-09-05 03:46
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