B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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2005年 03月 08日 ( 1 )
研究所の図書館でパタリロ殿下に出会う
相棒が身を寄せている研究所の図書館に、なぜか日本語の本、それも小説や評論などの一般書が置いてある、ということで、借りに行った。どうやら過去にこの研究所に滞在していた日本人の研究者が帰国に際して寄付していったらしい。c0163963_2330496.jpg

本棚一杯につまった日本語の本に狂喜した。なかには「トレーニングペーパー ドイツ語編」とか「GRE攻略法」といった、ウームとなってしまう物もあったが、小説や新書の類は、結構そそられる作品が多い。寄付した人は私と趣味が似ていたのかも。タイトルの中には、なぜか漫画の「パタリロ!」(魔夜峰央・作)もあった。パタリロ殿下に、こんな所で出会えるとは。

実はヨーロッパへの引越しにあたって手持ちの本を、ダンボール箱8個分、船便で相棒のフランスの実家に送ったのだが、ドイツの仮住まいに運ぶには重すぎて、そのままフランスに置いてある。それで、日本語の活字に対して飢餓状態が続いていた。

あまり一度に読みすぎると楽しみがすぐに終わってしまうので、少しずつ味わっていくことにして、次のような本を借りた: 

*米原万里著「不実な美女か貞淑な醜女か」(徳間書店)・・・ロシア語会議通訳として、またエッセイストとして売れっ子の米原さんの初作品。以前、書店の「女性論」のコーに間違って置かれているのを見つけたが、これは通訳業界の内幕と、通訳・翻訳論について語った本で、「不実な美女」(美しいが原文とかけ離れている訳)と、「貞淑な醜女」(原文に忠実だが、ぎごちない訳)の間を右往左往する通訳・翻訳者たちのジレンマがうきぼりにされる。

*須賀敦子著「ミラノ霧の風景」(白水社)・・・イタリア文学者として、また日本文学のイタリア語訳で業績を残した須賀敦子さんは50代に入ってから作家活動を始め、作家としての初作品であるこの本を発表してから10年もしないうちに逝去してしまった。彼女の作品世界を愛するファンは多いが、私もそのひとり。この人の作品には常に、結婚6年で死に別れた夫ペッピーノへの痛恨の思いが通奏低音のように流れている。

*魔夜峰央著「パタリロ!」・・・こんなところで殿下にお会いできて、光栄です。
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by bonnjour | 2005-03-08 23:30 | 暮らす