B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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2008年 10月 16日 ( 2 )
不思議だ--- インターネット接続障害
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火曜日の朝に家のインターネット接続が、突然使えなくなってしまった。これがないと仕事がストップしてしまうので、大いにあせる。バックアップとして確保しているアパートの隣人Kさんのワイヤレス接続をお借りして急場をしのぎつつ、障害の回復を試みることにする。

Windowsの診断プログラムではプロバイダー側の障害が示唆されたので、サポートデスクに電話し係員の指示に従って色々な操作をすること1時間弱。でも、回復しない。結論としては、センターからなぜか我が家の接続が確認できないので、技術員を自宅まで派遣するとのこと。これが明後日の木曜というのは日本の感覚からいうと遅いのだが、なにごともゆっくりのヨーロッパでは、かなりましな方だろう。ただ、技術員の訪問が朝7:30から午後16:00までのいずれかの時間で、訪問の直前に電話を入れます、というのは外で働いている人だったらずいぶん不便だろう。

で、本日念願の技術員さんが2人組でやってきて、我が家のモデムをチェック。たった5分で問題は解決してしまった。

さて、肝心の接続障害の理由だが、なんと今まで使っていた接続は、我々が7月から契約していたサービスではなく、もともと家主のLさんが契約していた古いサービスだったとのこと。そのサービスの期限が切れたので不通になったそうだ。......そんなバカな!Lさんのサービス契約は6月末で切れたので、その後に私たちは別途、高額な初期費用を払って自分たちの名前で新たなサービスを契約したのだ。そのサービスが10月になるまで使われていなかったとは!それに、6月末で切れたはずのLさんのサービスが、なぜか10月まで物理的に使用可能な状態にあったとは!

不思議だ、不思議だあ。
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by bonnjour | 2008-10-16 20:51 | 暮らす
フランス歌曲の世界
ブログでお付き合いさせていただいている音楽好きの皆さん数名の間で、フランス歌曲がちょっとしたブームになっている。というのも、11月に初来日するカウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーが、リサイタルでフランス歌曲を歌うからである。

目でも楽しめるオペラと違い、外国語で歌われる歌曲は歌詞を前もって調べておかないと楽しみが半減してしまう。ということで、私も色々な声楽家が歌ったフランス歌曲のディスクを聴いたり、歌詞対訳を読んだり、楽譜を入手して自分で口ずさんでみたり、という予習をしている。ドイツ・リートがゲーテやハイネをはじめとしたドイツ文学と密接なつながりを持っているのと同様、フランス歌曲もボードレールやヴェルレーヌ、アポリネールといった近代フランス文学の大詩人たちの作品がたびたび登場するので、「音楽と文学の幸福な出会い」ってやつを堪能できるのが魅力の一つだ。

予習教材その1。アメリカのメゾソプラノ、スーザン・グレアムが歌ったレイナルド・アーンの作品集
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しっとりとしたメゾソプラノの声で歌われる、夢のように美しい歌の世界。ディスクのタイトルが「ベルエポック」(19世紀末から第一次世界大戦勃発までの古き良き時代)というのが、全てを語っている。マルセル・プルーストのお稚児さん(?)だったアーンの作品はどこまでも甘美で、これを聴きながらプルーストの「失われた時を求めて」なんぞを読むと、気分はもうベルエポックのパリにひとっ飛び。

予習教材その2。フランスのソプラノ、ヴェロニク・ジャンスが歌う、フォーレ、ドビュッシー、プーランクの歌曲
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ジャンスはバロック作品の演奏で評価が高い人だが、母語であるフランス語の歌曲も素晴らしい。ソプラノ歌手ではあるが、少々メゾソプラノっぽい音色を帯びた彼女の声で歌われるフランス語の美しいこと! 私はiPodに歌詞対訳を入れ、それを見ながら聴いている。なお、歌曲の歌詞および英訳は、Webで公開されているこちらのデータベースが非常に充実している(海外のサイトなので、日本語訳がないのは残念)。

予習教材その3。今回のリサイタルの当事者であるフィリップ・ジャルスキーが案内する、フランス歌曲の世界。



ヨーロッパのクラシック/ジャズ専門TV局、Mezzoで放映された番組を、ヨーロッパ在住の親切なファンがYouTubeにアップしてくれたもの。上記のPart1からPart6まであって、ジャルスキーの歌うアーン、フォーレ、ドビュッシーの作品が聴けるほか、師匠のニコール・ファリアン女史との練習風景も垣間見せてくれる。カウンターテナー独特の音色で歌われる歌曲は、通常の男声または女声による演奏とは一味違う、個性的な世界を形作っている(ヨッヘン・コヴァルスキーが歌ったシューマンの「詩人の恋」でも、同じことを感じた)。特に高音部は震えがくるほど美しい。

これを実演で聴いたら、ますます震えてしまうだろう。

最後に、ジャルスキーがチェコの「ラジオ・プラハ」によるフランス語インタビュー(2008/8/30掲載)で語ったフランス歌曲についてのコメント(拙訳)を紹介したい。

<< あと少しでフランス歌曲の録音が完了するところです。これはきっと多くの人を驚かせることになると思います。なぜなら「ドビュッシー、フォーレ、ショーソン、マスネ、サン=サーンス…。彼らの曲はカウンターテナーのために書かれたものではない」と言われるに決まっているからです。ドイツ・リートと同様に、フランス歌曲は「声の曲芸」の世界とは無縁なところにあります。誰だったか、歌曲を「音楽にのせた詩」と表現した人もいました。自分をカウンターテナーという狭い括りでなく、歌手であると考えれば、僕にも歌曲を歌う権利があると思ったのです。バロック作品と同様に偉大な作品が揃い、知られざる名曲も多数あるフランス歌曲という特色あるレパートリーを盛りたてていきたいと考えています。ですから、今回フランス歌曲を手掛けるにあたっては、少々「バロック的」なステップを踏みました。そして歌曲はとても親密な世界です。歌曲におけるピアノと声の関係が、僕はとても好きなのです。来年は歌曲のコンサートを多数開く予定です。>>

<< なぜアーンなのか?アーンは僕にとって、フランス歌曲におけるヴィヴァルディのような存在なのです。
彼の作品では、ピアノからほんのいくつかの音符がこぼれ出て、歌手がいくつかの音符を発しただけで聴衆はうっとりとなります。僕はエルネスト・ショーソンやガブリエル・フォーレの大ファンでもあるのですが、フランス歌曲のコンサートを開くとお客さんは断然、「クロリスへ」や「恍惚のとき」といったアーンの作品の魅力と、無からきわめてシンプルで明快な作品世界を作り出す彼の才能に心を奪われるのです。僕はプーランクやデュパルクは歌いませんが、そうした作曲家に比べると、レイナルド・アーンの作品が自分の声に非常に合っていることは、すぐ分かりました。アーンという作曲家は、自身が比較的軽い声の持ち主でした。彼が自らピアノを弾きながら歌った録音が残っていますが、とても興味深いものです。その魅力は20世紀初頭に特徴的なものです。>>
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by bonnjour | 2008-10-16 07:12 | 聴く&観る