B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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2008年 12月 15日 ( 1 )
これはまずいでしょ ---メキシコ版PLAYBOY表紙
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メキシコ版PLAYBOY最新号の表紙です。Maria Florencia Onoriというモデルさんがステンドグラスの前で聖母マリアを思わせる白布をかぶってポーズをとり、ごていねいなことに胸の下あたりには「Te Adoramos, Maria」(「マリアちゃん、オレたち君にぞっこんだぜ」あるいは「マリア様、御身を崇めます」と両義的に読める)という文字がおどっている。

個人的にはモデルさん奇麗だし、いやらしい感じは皆無なので「ま、いいんじゃない」と見逃したい気持ちもするが、時と場所が悪かった。

最新号が発売された12月11日は、折りしもメキシコではグアダルーペの聖母の祝日(12月12日)という、16世紀のメキシコに出現した聖母マリアを記念する重要な祭日の前日だったそうで、この表紙はそれを念頭に置いて作ったとしか思えない。先住民族であるインディオの前に聖母が出現したこの出来事がきっかけとなり、当時のローマ教皇が植民地でのインディオの迫害を禁じる回勅を出したということで、「グアダルーペの聖母」はメキシコの民族主義の原点みたいな存在なのだ。

そんなわけで、メキシコ国民が敬愛するマリア様を侮辱したと槍玉に上げられたPLAYBOY本社は「メキシコ版はライセンス出版なので、本社のあずかり知らぬところで起きた不手際」(日本の企業不祥事でもよく聞く言い訳だ)と弁明した上で「ともあれ気分を害した方がおられたとしたら申し訳なかった」と謝罪する一方、当のメキシコ版PLAYBOYも「この表紙はグアダルーペの聖母、あるいは他のいかなる宗教上の人物を表現したものでもなく、単にルネサンス風の雰囲気をかもしだそうとしただけ」(どこがやねん)、と苦しいステートメントを出している。

うがった見方をすれば、これで雑誌の知名度も上がるのだから、やったもの勝ちという気もする。

ところで聖母マリアを扱った図像に関していえば、私はフランスのピエール&ジルというゲイ・カップルのアーティストの作品(下記)が好きだ。ピエールが写真を撮り、ジルがそれにレタッチを施すという役割分担で、神話や宗教からモチーフを取ったキッチュで華美な作品を生みだしている。神聖なマリア様をダシにして、ゲイ・テイストにあふれるこんな作品を作ってしまうのも、充分に罰当たりだとは思うのだが。

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by bonnjour | 2008-12-15 02:22 | 息抜き