B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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年末帰省日記 その2:食べ尽くす3日間
3日がかりで帰省先にたどり着いたのが24日の午後。その晩から25日、26日と3日がかりで親戚と一緒にご馳走を食べ尽くす胃袋耐久レースのクリスマスが始まった。義父母の家には私たち夫婦のほか、近くに住んでいる義母の両親と、アルプスの麓の町グルノーブルから帰省した義母の妹一家が集まった。相棒が子供の頃から、クリスマスはなぜかこの顔ぶれで、子供世代が独立してからも続いているのだそうだ。

相棒の母方の祖母は10代で結婚し義母を生んだが、義母がまだ幼児のころに初歩的な医療ミスから夫を亡くしてしまい(第二次世界大戦直後のフランスの田舎のこと、とんでもないヤブ医者に当たってしまったそうだ)、義母がハイティーンになってから今の夫と再婚し、さらに二女をもうけた。二十歳そこそこで最初の夫に先立たれて苦労したはずだが、晩婚の私の両親とは同世代ながら、なんとなく少女の面影を残す小柄でブロンドの可愛い祖母だ。

そんな経緯で義母の異父妹たちは相棒の叔母にあたるとはいえ同世代で、相棒とは子供の頃からいとこ同士のような付き合いだったという。今年は下の妹のV一家は来られなかったが、上の妹のCが旦那さんと二人の男の子を連れて参加した。この子たちは相棒のいとこにあたるが、まだ小学生と中学生だ。中学生は一人前に携帯を持ち(携帯の通話料がかさむので両親が怒っているとか)、これみよがしに友達と通話しているところなど、日本のコドモと変わりない。携帯やビデオゲーム、携帯音楽プレイヤーなど、電子機器が子供に普及する様子は洋の東西を問わないものだと変なところで感心する。

居間に飾られたクレッシュ(キリスト生誕シーンのジオラマ)。人形はサントンという南仏伝統の泥人形。

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↓ 拡大図

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南仏の伝統的な「13種のデザート」(キリストと12使徒の計13人を象徴するナッツやドライフルーツ類の取り合わせ)がサイドテーブルにいつも鎮座していているので、ついついつまみ食いしてしまう=体重増加。

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クリスマスのテーブル。ナプキンの赤と黄色は、地元プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏の紋章の色。もとはプロヴァンス伯(アラゴン王)の紋章がルーツだ。郷土愛の強い義父母は、こんなところにもこだわる。

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↓ これが地域圏の紋章。

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3日間に食べたご馳走の例。順に生牡蠣、車海老のニンニク炒め、七面鳥のモモのロースト(クリスマスに丸ごとの七面鳥を焼く習慣は、ここにはないらしい)、付け合わせの野菜(貴重な食物繊維源)、豚肉のシベ(豚の血を混ぜた赤ワイン煮込み)、デザートのビュッシュ・ド・ノエル(薪型のクリスマスケーキ)。

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by bonnjour | 2009-12-26 07:07 | 旅する
年末帰省日記 その1:これは何の罰ゲーム?3日かけてフランスに到着
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年末年始の帰省でデンマークを車で出発したのが22日の早朝。相棒の実家のある南フランスまでの距離は約2,000キロで(上記地図参照)、普通は飛行機を使うが、今回は今使っている自動車の車検を登録地のフランスで済ませなければならず、どうしても車で行く必要があった。途中で1泊すれば到着するはずの旅だったが、あいにく欧州を襲った大雪のため、車が思うように進まない。結局ドイツとフランスで1泊ずつするはめになり、3日がかりで帰省先にたどり着いたのは24日の午後3時過ぎだった。

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↑こんな雪景色を延々と見ながら、ノロノロ運転。途中で、よほど引き返そうと思ったがじっと我慢して南を目指して進んだ。とりわけデンマーク国境に位置するドイツのフレンスブルク周辺の雪がすごかった。

ドイツの高速道路のドライブインで食べたグリュンコール(ケール)の煮込みとソーセージ。この量(少ない)と内容で10ユーロ(1,300円)は高速道路価格か?でも、雪の降る寒い日にはもってこいの料理。

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旅のお供にiPodと小型スピーカー。相棒の車は93年に新車で購入したものをかれこれ15年以上使っており、カー・オーディオはカセットデッキだ。近代的な(笑)オーディオ装置は自分で持ち込むしかない。

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1日目の夜は、ドイツのデュッセルドルフとケルンの中間地点でホテルを見つけ、宿泊した。今回は行程の予測がつかないので、高速道路をひたすら走り、夜になったところで高速周辺にあるホテルを見つけ、飛び込みで泊まることにした。

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ホテルのレストランで地元のビールを飲んで一息つく。やっぱりドイツはビールが美味しい。

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ドイツのホテルは、部屋の清潔度に当たり外れがないのが助かる。

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2日目はドイツからルクセンブルクに入り、税金の関係で他国より安いガソリンを目一杯給油する。ルクセンブルクに入る直前にガソリンタンクがほぼ空になるよう、事前の給油量を調節するのが腕の見せ所(笑)。

国土の小さいルクセンブルクをあっというまに通り過ぎると、やっとフランスに入国。高速の売店で売っているバゲットの値段の安さに感激する(ルクセンブルクでは1ユーロ75、フランスでは1ユーロ10。ちなみにデンマークのパン屋では2ユーロ80前後)。ユーロ導入以来、物価がどんどん上昇しているフランスだが、食事の基本にあるバゲットだけは価格が低く抑えられており、割高な高速道路でもこの値段だ。デンマークで買い込んだハムやチーズをはさんでサンドイッチを作る。

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フランスの高速道路を延々と南下するが、そこそこ広い国土を持つフランスのこと、なかなか南端にはたどり着かない。ドライブインで高い・不味いの夕食をとった後は、2泊目の宿を探す。

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ドライブインで食べた23日の夕食、メルルーサのムニエルと付け合わせ(カフェテリアで好きなものを選ぶ)のホウレンソウとご飯。ムニエルは見本の写真よりかなり小さく(これはよくあること)、ホウレンソウは煮すぎて味がなく、ご飯は東南アジア風の不思議な香りがする。あのフランスで、どうしてここまで不味いものが作れるのか謎。高速道路という競合相手のない商売だと、グルメ国といえども手を抜いちゃうのだろうか。相棒はアンドゥイエットという臓物ソーセージを食べる。高速道路のカフェテリアで食べる安物のアンドゥイエットは、日本の「くさや」(これは大好物)とよい勝負の動物系の強烈な臭気で私にはどうしても無理な味である。
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高速道路を走っていたら「ホテル」の看板が複数見えたので、そこで高速を降りてホテルを探す。値段の安さと「Wifi接続無料」につられてレストランとホテルを兼業しているこの店 ↓ に決めた。降りてみてわかったのだが、そこは新酒で有名なボージョレー・ワインを生産しているBelleville-sur-Saôneという町だった。

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3日目にやっとフランス南東部の主要都市、リヨンを通過できた。高速道路の表示に「マルセイユ」の文字を見つけたときはうれしかった。

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高速道路から見えたローヌ川。フランス南部を流れて地中海に注ぐこの川の流域では、美味しいワインがとれる。

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by bonnjour | 2009-12-24 00:46 | 旅する
山のような荷物を引きずってデンマークに戻る
山のような荷物を引きずってデンマークに戻る。荷物を重くしている元凶は、いつものとおり食品だ。今回は成田からコペンハーゲンまで直行便だったのでフライトは楽だった。しかし、いつも使っているエールフランスに比べ、SASのエコノミーの機内食は「ふざけてんのか?」といいたいほどセンスがないのは、食に対する執着の違いか?朝食に日本蕎麦とコロッケのサンドイッチ(とんかつソース味)と「ポッキー」をセットにして出すのは、嫌がらせとしか思えない(笑)。さて、問題はコペンハーゲン到着の後。地方都市在住の悲しさ、重いスーツケースを引きずってコペンハーゲンの空港からオーフスに列車で移動する3時間半の旅がいつもネックだ。

幸い、インターシティの列車は大変に空いていて地獄のように重いスーツケース類を置くスペースもふんだんにあった。翌日が締め切りの仕事を持ち帰ってきたのだが、座席にはテーブルとパソコン用の電源が完備されているので早速パソコンを立ち上げる。列車の中という環境ゆえ他にやることがないので集中できて、いつもよりずっと能率的に仕事が仕上がったのはよかった。
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by bonnjour | 2009-11-28 11:18 | 旅する
季節はずれの隅田川クルーズ
用事があって都心に出かけたついでに浜松町に足をのばし、日の出桟橋から隅田川クルーズの遊覧船に乗る。実はこのルート、昔から好きで何度か乗ったことがある。日の出桟橋から浅草まで、約40分のクルーズで760円とお手軽価格の観光だ。

こんな季節の平日だから、乗る人はまばら。さびしいというよりは、空いていてうれしい。
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移転問題で揺れている築地市場。

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浅草に到着するまで、12の橋をくぐるのだが、その一つ一つの造形を見ているだけでも面白い。

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隅田川沿いに建つ古巣のオフィス@日本橋箱崎町、を遊覧船から眺める。今ごろ元同僚たちはあのビルの中で仕事中だなとノスタルジーにひたる間もなく、船は通り過ぎた。

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遊覧船が到着したのは吾妻橋のアサヒビール本社のすぐそば。隣接するアサヒビール吾妻橋ホールは、フィリップ・スタルク作の巨大な黄金色のオブジェ(別名、大きなウ〇チ)が有名だ。

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せっかく来たので(と言い訳して)、アサヒビール アネックス1階のカフェで「隅田川ヴァイツェン」という特製ビールを飲む。カフェの室内の煙草の煙が苦手なのでテラス席にいたら、テラス席のお客へのサービスということで、温かいカップスープを無料で出してくれた。

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by bonnjour | 2009-11-24 09:57 | 旅する
なぜかフランス人率の高い浅草
日曜日の午後。思い立って一人でぶらりと浅草に「観光」に行った。

まずはこの写真を撮らないことには観光が始まらない。

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浅草界隈では、なぜかフランス語を話す熟年カップルを多数見かけた。しまり屋の多いフランス人のこと、もしかすると近くの山谷のゲストハウスあたりに泊っているのかも?山谷のゲストハウス街はバックパッカー向けの老舗ガイドブック「Lonely Planet」に載っているそうだ。

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あまりにもワンパターンなのだが、「神谷バー」で名物のカクテル「デンキブラン」を飲む。いまどき1杯260円という破格の廉価。でも、上級バージョンの「デンキブラン オールド」(360円)のほうがずっとおいしかった。日曜日の夕方とあって大変な混雑。ここでも熟年フランス人の団体に遭遇。

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「花やしき」のレトロな遊具が浅草らしさをかもしだしている。

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伝法院通りの古着屋を見て回るのも面白い。

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by bonnjour | 2009-11-22 09:38 | 旅する
吉祥寺点描
井の頭公園の池の水鳥たち。

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週末は公園内で色々なパフォーマンスをやっていてお祭りみたいだ。

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吉祥寺の駅前のバスターミナルは、早くもクリスマス&年末用のイルミネーションが灯っていた。

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by bonnjour | 2009-11-21 09:31 | 旅する
週末旅行 Day 3:思い入れのあるリューベック
週末旅行の最終日はハンブルクから車で1時間ほどのリューベックへ。ハンブルクが北海に注ぐエルベ川沿いに築かれた港町であるのに対し、リューベックはバルト海に通じた港がかつて栄えたハンザ都市だ。

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リューベックには特別な思い入れがある。10代の頃から愛読したトーマス・マンが生まれた街である。とりわけ、リューベックを舞台にした自伝的作品「トニオ・クレーゲル」は、あらゆる小説の中でもっとも好きな作品だ。芸術的な独自の内面世界を持つがために、北の町の勤勉で小市民的な社会には溶け込めず、かといって全面的に情熱に身を委ねるには堅実すぎるというどっちつかずの主人公トニオに、快活な優等生グループについていけない根暗ヲタク女子の自分を重ねつつ、何度も読み返した。作品の中で堅実な市民社会の象徴のように扱われている、この北国の港町をいつか訪ねてみたいとずっと思っていた。

実は3年前にも一人で来たのだが、ハンブルク駅でリューベック行きの列車に乗り込むときに足をすべらせて向う脛を深く切ってしまい、少しでも動くと傷口から血があふれ出す始末で、翌朝までリューベックのホテルのベッドでじっとしていた。それで予定していた観光があまりできなかったため、今回はその時の分まで取り返したいと意気込んだ。

町のシンボル、ホルステン門。建物全体が微妙に歪んでいるが、地盤が弱くて建設当初から建物が地面にめりこんでしまったのだという。リューベックの旧市街は川と運河に囲まれた島にあり、ホルステン門はその旧市街地への入り口にそびえている。
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外から来て城門をくぐろうとすると、壁に取り付けられた「CONCORDIA DOMI FORIS PAX」(内部、つまりリューベックには団結、外には平和を)という標語が目に入る。
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前回来たときには改修のため、城門全体に覆いがかかっていたが、今回はリフレッシュした全体像が見られてよかった。改修のせいか、標語の金文字があまりにも新しくて興ざめだというのは贅沢か?

ホルステン門の脇には古い塩の倉庫が残り、まさにピクチャレスクな風景を作り出している。手前の釣り人が、いかにものどかな雰囲気を醸し出しているではないか。

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↓ 壁に風を通すための穴がある、堂々とした市庁舎。釉薬のかかった黒っぽい煉瓦が特徴的。

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↓ 旧市街の北側の玄関口にあるブルク門。観光名所のホルステン門に比べると見学者も少なく、閑散としている。

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↓ トーマス・マンの文学に魅せられた巡礼者が必ず訪ねるのはブッデンブロークハウス(マン兄弟記念館)。ここは作家の生家ではなく、彼が子供の頃よく訪れた祖父母の家で、長編小説「ブッデンブローク家の人々」の舞台となった。1914年までマン家が所有し、その後銀行として使われていたが1993年に記念館として一般公開された。トーマスと、その兄で同じく作家になったハインリッヒのマン兄弟の作品や、彼らを含むマン家の人々の生涯について展示してある。

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マン兄弟はリューベックの豪商である父親と、ドイツとポルトガルの血をひくブラジル生まれの母親の間に生まれた。勤勉な北方の血と情熱的な南国の血のミックスというのは、「トニオ・クレーゲル」の主人公の設定と同じだ。しかし、二人いた妹はともに自殺し、トーマスの息子で作家になったクラウス・マンもナチスの迫害で亡命したあげく睡眠薬のオーバードースで死亡、と、彼らの代には暗い影が射している。トーマス・マン自身も反ナチスの言動によりドイツ国籍を剥奪され、のちに米国の市民権を得ている。堅実な実務家の先祖たちが築き上げた名門商家が、やがて退廃し没落するというマン家の歴史は、そのまま「ブッデンブローク家」のプロットとなっているが、偉大な作家を生み出すことになった豪商の没落は、文学の世界にとっては感謝すべきことだったといえる。

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↓ マン兄弟も通った1531年創立のギムナジウム、Katharineum zu Lübeck。「ブッデンブローク家」の4代目で、現実世界から逃避する虚弱児ハンノ少年が学んだギムナジウムのモデルでもある。兄ハインリッヒはこの学校の大学進学コースに入ったのに、トーマスは実科コースに進んだうえ、成績も不良だったのだという。偉人にありがちなエピソード。

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↓ 13世紀に起源を持つ救貧院の「聖霊養老院」。往時の様子を再現したジオラマが展示されていたが、養老院のすぐ隣には墓地があり、人生のベルトコンベアーのようでちょっとぞっとした。

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↓ こちらが養老院の居室。非常に小さく区切られた部屋の中に小さなベッドと箪笥など、最小限の家具がコンパクトに配置されている。

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↓ 世界最大級といわれるパイプオルガンがあるマリーエン教会(建設:1250~1350年)。ブクステフーデが長らくオルガニストをつとめたことでも有名で、若き日のJSバッハは彼の演奏に釘付けとなり、予定を延長してリューベックにねばったのだとか。残念ながら今回はオルガンの音色を聴くことができなかった。

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昼食は、1535年に建てられた船員組合の館にあるレストラン「Haus der Schiffergesellschaft」に行く。レストランの内部はほの暗く、むき出しになった太い木の梁が燻されたような色で歴史を感じさせる。船員組合の建物らしく、古びた船の模型が至るところに飾ってあるのが面白い。

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↓ 建物入口の上部をよく見ると、建設年の表示と船の絵が。

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↓ ファサードの頂上にも金色の船。

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本日のおすすめ料理「魚のロール」を注文。赤い身のLachs(鮭)と、白い身のSeelachs(スケソウダラ)のフィレで魚のムースを巻いてある。あっさりと上品な味で、甘めのソースがよく合った。

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by bonnjour | 2009-10-11 06:06 | 旅する
週末旅行 Day 2:雨の日に訪れた港町ハンブルク
フレンスブルクのホテルでたっぷりの朝食をとった後、近くの安売りスーパーとドラッグストアで買い出しをする。狙い目は、デンマークより安い酒類とシャンプーや調理器具などの生活雑貨。これが今回の旅の目的の一つだったので、ミッションを遂げて達成感にひたる。

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フレンスブルクから次の目的地ハンブルクまでは車で2時間ほど。途中で雨が降り出し、嫌な予感がする。ハンブルクで予約した宿は自動車修理工場や小規模オフィスの立ち並ぶ、少々寂れた地区にあるアパートメント・ホテルだが、無料駐車場がある上に市内中心部まで地下鉄で数分と便利だったのでここに決めた。客室はキッチン・セットの隣にベッドがあって、なんだか台所に寝泊まりしているみたいだけど、冷蔵庫や湯沸かし、食器などが自由に使えるのは便利だ。フロント係も親切で、市内地図をくれたり観光地への行き方を分かりやすく教えてくれた。

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市内交通の1日乗車券を購入して、雨の中を観光に出かける。まず訪れたのはハンブルクのランドマークで港からもひときわ目立つ高い塔(132m)を持つ聖ミヒャエル教会と、その近くの旧商工組合福祉住宅。1669年に完成したバロック様式の聖ミヒャエル教会は、1906年の火災と1944/45年の爆撃で破壊され、そのたびに再建された。ブラームスが洗礼を受けたり、ここで営まれたハンス・フォン・ビューローの葬儀にマーラーが参列したりと、音楽家にもゆかりの深い教会だ。一番の観光ポイントとあって、近くの駐車場には観光バスが数台停まり、教会内部は見学客であふれかえっていた。

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教会の入り口上部には、悪魔を退治する聖ミカエル(ミヒャエル)の像。

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聖ミヒャエル教会の近くにある旧商工組合福祉住宅(
Krameramtswohnungen)
は、表通りから1本入った狭い路地に向かい合って建つ、商工組合員の未亡人たちのために作られた17世紀の小規模住宅。今のように福祉制度が発達していなかった時代にこうした相互扶助のシステムがあったことは、当時の市民社会の成熟をしのばせる。現在は小さな博物館とカフェ、土産物屋などが入居している。

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次は港町ハンブルクの風情を満喫しに、ザンクト・パウリ桟橋に向かう。遊覧船が発着する観光ポイントだが、時間がないのと雨天のため遊覧船はパス。

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ハンブルクは港町といっても海に面しているわけではなく、北海に注ぐエルベ川沿いに位置し、河口は約100キロ先にある。そのエルベ川を横断する旧エルベ・トンネル(1911年開通)を見にいく。といっても対岸に渡る用事はないので、入口を覗いただけなのだが。100年前の最新技術を駆使して4年がかりで建設されたトンネルは深さ23.5m、全長426.5mという規模で、車や歩行者をエレベーターで地下に下ろしてから通行させるという仕組みになっている。トンネルとは関係ないけれど、入口のユーゲント・シュティール風の美しいモザイクの壁に感心する。

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↓ トンネル入り口の建物の石柱に貼りついていた亀と蛙。こういう枝葉末節が、なぜか気になる。
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ザンクト・パウリ桟橋からは徒歩で今日のメインイベント(?)、レーパーバーンの見学に向かう。ハンブルクといえば必ず引き合いに出される一大歓楽街だ。「悪場所(あくばしょ)」の空気を吸うと「悪」が感染すると信じている節のある相棒を、「昼間だし、表通りを歩くだけだから大丈夫」と説き伏せた。レーパーバーンは港から陸に上がってすぐの場所に控えており、長旅を終えた船乗り相手に発達してきた歓楽街であることが位置関係からもよくわかる。大通りであるレーパーバーンはストリップ劇場やオトナの玩具店などに混ざってバーやファーストフード店が軒を連ねており、新宿の歌舞伎町あたりとちょっと似通った猥雑な雰囲気だが、裏手にある「ヘルベルト通り」は、もっともっとアブナそうな飾り窓地帯。外部の女性と青少年をシャットアウトするためのゲートがあるので、残念ながら内部の様子は不明だ。

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↓ 18歳以下の青少年と女性は立ち入り禁止、とゲートに書かれている。
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内部には潜入できなかったので、Wikipediaからヘルベルト通り内部の写真を拝借。日が暮れるころ、窓の内側に扇情的な装いをしたお姉さんたちが立って道行く人を誘うのだろうか。

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歓楽都市ハンブルクの姿を垣間見た後は、壮麗な市庁舎を見にいく。ハンザ同盟以来の自治の歴史を持つハンブルクは一都市だけで連邦州を構成する特別市であり、この市庁舎は州議会の議事堂を兼ねている。

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ハンブルクの正式名称は「Freie und Hansestadt Hamburg(自由ハンザ都市ハンブルク)」で、車のナンバープレートの先頭に表記される都市コードも、「ハンザ都市ハンブルク」の略である「HH」となっている。初めてドイツに来たとき、都市コードがHというナンバープレートを見て、てっきりハンブルクの略だと思ったが、それはハノーバーの車だった。ハンブルクの車はHHと表記されるのだと知ったとき、ハンザ都市としての誇りのようなものを感じた。

運河をはさんで市庁舎の向かい側には高級ブランド店が並ぶショッピング・アーケードがあり、店の灯りに照らされた白いアーチが夕暮れの水面に映えて美しい。運河に集う白鳥の数多し。すれっからした港町の風情のあるレーパーバーンとは打って変わった、ハンブルクのよそ行きの顔を見た。

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↓ アーケードの天井にはアールヌーボー調の壁画が。
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夕食は、由緒正しいツーリストとして(笑)、聖ミヒャエル教会の向かい側にあるOld Commercial Roomという観光名所のレストランでとることにした。船室をイメージしたインテリアが旅情をそそる店である。

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3年前、ハンブルクに一人で来たときにこの店で名物のラプスカウス(Labskaus)という北ドイツの郷土料理を食べた。ジャガイモのピュレにコーンビーフを混ぜたものにビーツやピクルスと目玉焼きを添えた料理で、もとは漁師があり合わせの材料で作ったものだったとか。日本円で2,000円弱と結構な値段だったのに満足度はいまひとつだったので(こういう家庭料理を観光客向けのレストランで注文するのは割に合わないと実感)、今回は魚料理を注文する。

私の頼んだスズキのペルノーソース添えは、香ばしく焼かれた魚とぺルノー風味の泡立ったソースがよく合っていて、洗練されたフランス料理とはまた違った力強い美味しさ。

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相棒が食べた「カレイのフィンケンヴェルダー(ハンブルク郊外の地名)風」なる料理は、丸ごとのカレイ(とはいっても頭を切り落としてある)がベーコンの角切りとともにソテーされたもの。淡泊な魚にはベーコンで脂分を補いたくなるところが和食との違いかもしれない。

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地元産ビール「Duckstein」のドゥンケル(濃色ビール)とともにいただいたハンブルクの魚料理は格別の味。食後は古い街並みの残るダイヒ通りと19世紀の倉庫街の名残りをとどめるシュパイヒャーシュタットを散歩して、いにしえのハンブルクをしのんだ。

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by bonnjour | 2009-10-10 18:55 | 旅する
宿屋を兼ねたレストラン
フレンスブルクで泊ったのは、宿屋を兼ねたレストラン。駐車場と無線LANが無料なのが選定のポイントだったが、なかなかに快適で掘り出し物のホテルだった。

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到着したのは夜7時をまわっていたが、金曜の夜とあってレストランは地元客とおぼしき人々で満席。予約を入れて30分ほど部屋でくつろいだ後にレストランに入った。

地元産のピルスナーをぐいっとやった後に「魚の盛り合わせ定食」をいただく。スズキやカレイなど数種類の魚のムニエルに小海老がどっさりと載っており、付け合わせはホウレンソウと茹でたジャガイモ。魚が新鮮でプリプリしているのが美味しい。
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相棒は肉のグリルの盛り合わせを頼んだ。味見したら、こちらもなかなかの味だったが、魚定食の充実ぶりを見て、自分も魚にすればよかったと後悔していた。料理もアルコール類も、デンマークに比べれば格安なので嬉しくなる。

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満腹の後は居心地のよい部屋でぐっすりと眠れて極楽。

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by bonnjour | 2009-10-09 20:18 | 旅する
週末旅行 Day 1:デンマークとの国境にあるドイツの街、フレンスブルク
金曜日の夕方にオーフスを発ち、車で2時間ほど。デンマークとの国境にあるドイツの街、フレンスブルクに到着した。ここに1泊して明日はハンブルクを目指す。昨年オーフスに引っ越して以来、車で旅行することはまったくなかったが、これが初めてのドライブ旅行だ。高速道路に入ってすぐ、車のエンジンの調子が悪くなり、異臭がして車を停めたが、点検してもどこも悪そうなところは見つからない。再度エンジンをかけたら調子がよくなった。昨年以来、高速道路を走っていなかったので車がびっくりしたのかも?

↓ フレンスブルクの港。シーフードが美味しい。そして安い(デンマークに比べると)。
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by bonnjour | 2009-10-09 16:33 | 旅する