B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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耽美的な人形の写真、実は...
先日のパリ旅行中、fnacの店頭で目に飛び込んできた耽美的な絵柄のCDジャケット。
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よく見たら、相棒の好きなMylène Farmer(ミレーヌ・ファルメール)という、フランス国内では圧倒的人気を誇る女性歌手のディスクだったので、留守番をしている相棒に渡すお土産を何にしようかと悩んでいた私は渡りに船とばかり、こいつを買って帰ることにした。

この写真の人形、ちょっと見には四谷シモンの作品かと思ったけど、ジャケットのクレジットを見たら三浦悦子という若い世代の人形作家の作品であることがわかった。人体の臓器や医療器具をモチーフに使った、ゴスロリ(ゴシック・ロリータ)的な作風の人らしい。

フランスでは漫画やオタク、コスプレなど日本のサブカルチャーが「クール」ということでもてはやされているが、これもその流れにあるのかもしれない。ともあれSONYやTOYOTA以外の日本がフランスに紹介されるのは嬉しいことだ。

ディスクの中身は....まだ聴いてません。私はやっぱり100年以上前の音楽が好きだ。
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by bonnjour | 2008-09-26 13:12 | 暮らす
そして旅の終わり。現実世界に戻る
パリ旅行は今日でおしまい。朝、ゆっくりと荷造り。中華街で買った食品の中に酒の瓶が2本、瓶入り調味料が2個含まれているので、割れないように衣類の間に瓶をパッキングする。帰途の交通機関は、郊外高速鉄道か空港バスか迷った挙句、来る時に使って勝手がわかった鉄道にする。

先に切符を買ってから、パリ・リヨン駅前で気になっていた、シーフードが売り物のブラッセリーで昼食をとる。オーダーしたのは蟹・海老・貝類の盛り合わせ(21ユーロ70)と、この店名物のKanterbrauという生ビール(250ミリリットルで3ユーロ70)。魚介類盛り合わせは種類・量ともに大満足で、とくに太った蟹が美味。ビールもよく冷えていておいしい。フランス滞在最後にふさわしい、豪華な昼食になった。
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パリ北駅から空港まで直通列車に乗ることができたので治安上の心配をすることもなく、スムースに空港に到着した。パリからコペンハーゲンまでのフライトも快適で、コペンハーゲンからは鉄道でなく、オーフス行きの最終バスを捕まえることができた。このバス路線は鉄道と違い、階段の登り降りがないので重い荷物を抱えたときには便利だし、途中、フェリーに乗って海を渡るのも面白い。なにより鉄道と所要時間がさほど変わらないのに料金は少々安いのも魅力だ。今日は最終便割引ということでさらに安かった(これで約3000円節約、ヤッタ)。

フィリップ・ジャルスキーをフランスまで追いかけた旅はこれで終わり。旅の終わりというのは、いつも切ないような、ほっとするような、不思議な気持ちになる。
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by bonnjour | 2008-09-15 12:45 | 旅する
ショッピングざんまい in Paris。でも買ったものは...
旅行最終日となる今日は、パリでショッピングざんまい。

といってもルイ・ヴィトンやシャネルの店に行ったわけではない。そもそも今日は日曜日で、たいていの店は閉まっている。

行先はパリ13区の中華街、目当てはデンマークでは手に入らない(またはとても高価な)中華食材。中華街の店は日曜日に営業しているときいていたので、この日をショッピング日にあてた。

昼過ぎに到着したため、まずは腹ごしらえ。こちらのレストラン(ベトナム風中華料理)で、
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名物のフォー(ベトナムの牛肉うどん)と生春巻きのセットを取る。味は日本人にはちょっと甘め。ウエイトレスが、中国系の初々しいお嬢さんばかりで(<==おじさん的感想)、フランスにしては驚くほど愛想がよいのが新鮮。
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そして訪れたのが、陳氏百貨商場(Tang Frères)。中国系ラオス人の陳兄弟が短期間に築き上げたアジア系食品の流通業大手だ。広い売り場に商品の品揃えも豊富で、値段もデンマークに比べれば安いとなるとたくさん買い込みたいところだが、飛行機で持って帰ることを考えると、買うものを厳選しないわけにいかない。
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で、今日の戦利品はこの通り。調味料と中国のお酒。これで自宅で「なんちゃって中華」ができる。
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中華街で買った食品をいったんホテルに置いてから、今度は凱旋門を目指して地下鉄に乗る。せっかくパリに来たのだから、ベタな観光地も訪れて証拠写真を撮ってみるのもいい。
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凱旋門からシャンゼリゼ通りをブラブラ歩いた後、地下鉄に乗って今度はマレ地区に。ここはパリのユダヤ・コミュニティの中心地で、黒服に帽子をかぶった正統派ユダヤ教徒の男性やキッパを頭に載せた男性が行きかう。ユダヤ料理のレストランやチーズケーキの店多し。タルムードなどユダヤ教関連の書籍を売る店もある。ユダヤ教徒の多い地区ということが影響しているのか、日曜日に開いている店が多いのがマレ地区だ。
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そしてユダヤ・コミュニティのほかにマレ地区で目立つのは、ファッション性の高い商品を売るブティックと、ゲイの人たちが集まるバー。通りがかったあるバーに、男性しか入っていないので「おっと、これって......」と思ってお店をよく見たら、ゲイのシンボル、レインボーカラーの旗が外に掲げてあった。こういうふうに表示しておいてくれると、ストレートの人間が間違って入って互いに気まずい思いをすることもないからいいね。

マレ地区散歩を早々に終えて、次はNさん夫妻と夕食の待ち合わせをしている市庁舎前に行く。Nさんの発案でサンルイ島にあるカフェレストランで食事することにした。そこに向かう途中、ノートルダム大聖堂を通りかかり、せっかくだからと中に入る。ちょうど日曜日のミサの途中だったが、見学者用の入り口が分けてあり、ミサの最中でも見学が可能。私たちが入った頃はちょうど聖体拝領が始まろうとしているところだったが、聖歌隊の歌がとても美しいのに感動。前回ご聖体を頂いたのははるか以前という罰当たりな私であるが、聖体拝領の列にフラフラ進みでて、拝領してしまった。ミサ前半をすっとばしてズルをした私を許してください。

ところで聖体拝領の間、司祭の横に信徒代表みたいな人が立って、手でご聖体を受けた人たちがそれをちゃんと口に入れるのを確認していた(現在の慣習では、口で直接受けるか、手で受けて口に入れるか、任意となっている)。すぐに口に入れない人には注意をしている。ミサ中に聖体をくすねて黒ミサまがいの冒涜行為を行う者がいるので用心しているようだ(裏社会ではそうした聖体に結構な値がついて取引されているときく)。ちなみに私は口で受けると司祭の手をペロリとなめてしまうのではないかという強迫観念が常にあり(笑)、手で受けている。

目指すカフェレストランはすぐ見つかった。ノートルダム大聖堂が見える絶好のロケーション。私はタルタル・ステーキ・ロッシーニ風というやつを頼む。ロッシーニ風とはフォアグラを添えた料理だから、いかにも「自分自身がフォアグラになりそうな料理」なのだが、パリ最後の夜だからと自分に言い訳し、贅沢のしだめをする。おまけにデザートまで頼んでしまい、カロリー&予算オーバー。
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Nさんと直接会うのも今夜が最後なので、名残り惜しくて猛スピードでおしゃべり。日本在住のNさんとデンマーク在住の私が、同じ音楽家のファンという縁でなぜかフランスでご対面することになるなんて、もののはずみというのは本当に面白い。こんなことが可能になったのも、実際に会う前にSNSサイトやメールでやりとりをしてある程度、気心を知ることができたおかげだ。ネットというインフラの有難味を感じる。
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by bonnjour | 2008-09-14 08:19 | 旅する
昨夜の感動さめやらず
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ちょっと肌寒い霧の朝(上の写真は宿の窓から見た風景)。昨夜のコンサートの興奮さめやらず、ソワソワ。泊まったシャンブル・ドットで美味しい朝食をいただき、朝10時発の鉄道駅までのバスに乗る。宿のマダムがとても親切な人で、宿からバス停まで車で送ってくれる。
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鉄道駅では思いがけず、私同様パリに向かうNさんご夫妻と遭遇。今日の夕食をご一緒する約束をしているのだが、Nさんとは「昨日のコンサート、および音楽全般について話したいことが一杯ある」のでNさんの旦那様を放置して(お許しを!)道中でしゃべりまくる。

パリで一昨日と同じホテルにチェックインし、向かったのはサン・ラザール駅近く、ローマ通りに密集している楽譜店。事前に目星をつけていた店を中心に、下手の横好きの声楽用の楽譜を買いまくる。ロシア音楽など全音の日本語版の楽譜集が結構な高値(日本円定価の倍くらい)で売られていてビックリ。こうしたレパートリーにフランスの国産ものはないのだろうか。
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楽譜屋さんに長居をすることしばし。気がつくと結構な時間になっていたので、次の目的地、カルチェラタン地区の画廊に向かう。一昨日会ったM子さんの旦那様は若い頃に日本からフランスに渡り、パリで創作活動をしている画家なのだが、今日は彼の展覧会のオープニング日。ちょうど私のパリ旅行と、このオープニングが重なり、画廊に伺うことができた。普段、古い美術作品ばかり見て画廊に現代作品を見にいくことはめったにない私だが、現代物もいいなと認識をあらたにする。
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その後、Nさんご夫妻と待ち合わせているバスティーユ広場へ向かう。約束の時間まで間があったので広場に面したFNACで、フランスでしか入手できなさそうなCDを買いまくる。散財。
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Nさんご夫妻と向かったのは、マレ地区にある「レ・フィロゾフ」(哲学者たち)というカフェ・レストラン。一昨年のパリ旅行で訪れて味と値段、雰囲気は確認済。オニオンスープと魚料理(スズキをちょっとオリエンタルなソースで食べる、軽めの一品)。ここでも買ってきた楽譜を見ながらNさんと音楽の話で大いに盛り上がる。
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楽しい一日だった。でも買い物で散財したのはちょっと反省(旅先では財布の紐がゆるむのだ)。
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by bonnjour | 2008-09-13 17:57 | 旅する
フィリップ・ジャルスキーを追いかけてピカルディの森へ 後編
ついにフィリップ・ジャルスキーの生演奏に接することができた。ピエルフォン城の石造りのホールに響き渡った彼の声は、想像以上に豊かな音量で、デリケートな弱音から華々しい高音まで、まったく破綻のない完成度の高さに驚く。共演したL'Arpeggiataの演奏も乗りに乗っていた。日本から駆けつけたNさんとともに、ひたすら演奏に圧倒され、感動し、興奮する。

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コンサートはNinna Nanna al Bambin Giesùという幼子イエスの誕生を祝う歌で幕を開けた。古びた雅やかな響きだ。そして、器楽曲と声楽曲を交互に途切れなく演奏しながら(そのたびにジャルスキーは器楽演奏者たちの後ろに引っ込んだり、前に出たりを繰り返す)、最後から2番目に演奏されたモンテヴェルディのLaudate Dominumに至るまで、ひとつの大きな流れを作りだすという構成だ。その中で、特に印象に残ったのは、サンチェスのStabat Materで際立った、(よくフェミニンといわれる)ジャルスキーの声の、意外なほど男性的な側面。そして、クライマックスのLaudate Dominumでの、神の栄光を称えるのにふさわしい晴れやかで華々しい音色。これは色彩でいえば黄金のようだった。L'Arpeggiataの演奏も負けていない。アンサンブルの主宰者で指揮&テオルボを演奏したクリスティーナ・プルハルは音楽に仕える巫女といった風情。彼女がテオルボを、ときに打楽器的に扱うのが新鮮だった。

最後の曲である「Ciaccona di Paradiso et dell’Inferno」(天国と地獄のチャコンナ)は、L'Arpeggiataのメンバーとのユーモラスで楽しいかけあいがあり(なんたって、男性奏者2名がジャルスキーに対抗するかのように、突然歌いだしたのだ。それを受けて「下手すぎて、聴いてられない!」というジェスチャーをして笑わせるジャルスキー)、会場は沸きに沸いた。インタビューでは自分の性格を「内気」だというジャルスキーだが、エンターテイナーとしての資質もちゃんと持っているではないか。

アンコールでは彼の十八番ともいえる、モンテヴェルディの「Si dolce il tormento」や、古楽をジャズ風にアレンジした新機軸の作品(追記:この曲はモンテヴェルディの「Ohime ch'io cado」であることが後の放送で分かった)を披露。このジャズ風アレンジは、どうやら来年の4月に予定されている「Early Music meets Jazz」と題したジャルスキー&L'Arpeggiataのコンサートの前触れのようだ。

【おまけ】
ジャルスキーは演奏会の後によくサイン会を行うときいていたが、今日は無し。感動を直接伝えることができず、ちょっと残念。

会場を出る前にトイレに行こうと、Nさんご夫妻と一緒にお城の回廊を歩いていたところ、プルハル女史が演奏を終えて一息ついているところに遭遇。思わず「素晴らしかったです」と言って握手を求める。とても素敵な女性。このコンサートを聴きたいがために、日本から来たのですとNさんが言うと、そばにいた関係者の方が「それならハル(注:この夜共演した鍵盤奏者の北御門はるさん)に会っていきなさい」と言って、わざわざ北御門さんを楽屋から呼び出してくれる。

北御門はるさんは、ヨーロッパで活躍している新進気鋭の奏者だ。こんなフランスの田舎に突然現れた3人の日本人を見て、びっくりなさったかもしれない。でも、若い日本人の奏者が海外で伸び伸びと才能を開花させているのを見るのは、音楽ファンとして、実に嬉しいものだ。

【演奏会データ】
指揮&テオルボ演奏:Christina Pluhar
演奏:Philippe Jarroussky, contratenor
Alessandro Tampeiri, violon
Doron Sherwin, cornet
Eero Palviainen, archiluth, guitare baroque
Paulina van Laarhoven, lirone, viole
Margit Übellacker, psaltérion
Haru Kitamika, orgue, clavecin
Richard Myron, violone
David Mayoral, percussions

【プログラム】
« Audi Coelum »
Musique sacrée italienne au temps de Monteverdi

Anonyme
“Ninna Nanna al Bambin Giesù”(Napolitana)

Maurizio Cazzati
Ciaccona
(Trattenimento per camera, Bologna 1660)

Benedetto Ferrari
“Queste pungenti spine”

G.A. Pandolfi Mealli
La Vinciolina
(Sonate op.3 , Innsbruck 1660)

Maurizio Cazzati
“Salve Regina”

Maurizio Cazzati
Passacaglia

Claudio Monteverdi
“Venite siscientes”

Ignazio Donati
“O gloriosa Domina, - al modo di ecco”

Marco Uccelini
La Luciminia contenta
(Sonate. opus 4, Venezia 1645)

Giovanni Antonio Pandolfi Mealli
La Biancuccia

Giovanni Felice Sances
« Stabat Mater »
(Motetti, Venezia 1638)

Antonio Bertali
Chiacona

Claudio Monteverdi
« Laudate Dominum »
(Selva Morale)

Anonyme
“Ciaccona di Paradiso et dell’Inferno”
(Milan 1657)

【追記】
後日、France 3でこのコンサートが取り上げられた。

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by bonnjour | 2008-09-12 08:29 | 旅する
フィリップ・ジャルスキーを追いかけてピカルディの森へ 前編
午前中にパリのホテルを出て北駅から列車に乗り約1時間、コンピエーニュという駅に着く。そこからは事前に調べておいた通り、1日に数本の運行というバス(主に地元高校生の通学のためにある)をつかまえて、コンサートの行われる「ピエルフォン城」のあるピエルフォンに向かった。途中、緑の深い森を通り抜けると「アーティストを追っかけて、はるばるこんな所まで来てしまった(それにしても、よくやるなー)」という感慨が満ちてくる。

今日泊まるのは街外れにあるシャンブルドット(民宿)だが、最寄停留所として教えられた場所で降りたあと、みごとに逆方向に歩きだしてしまい、気がつくと街の中心部に。運よく観光案内所を見つけ、地図をもらうとともに宿までの道順を教えてもらう。

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やっと到着した民宿(上の写真が外観)は、雑誌フィガロ・ジャポンの「フランスの田舎特集」あたりで取り上げられそうな、女性好みの可愛い宿。全4室。それぞれの部屋に「庭に咲き乱れる花」とか「森の妖精」といったテーマがあり、それに沿った思い思いのインテリア・デザインが施されている。私の部屋のテーマは「狩り」で、広々としたバスルームと庭を見下ろすバルコニー付き。ちなみに部屋には内側からかける鍵(トイレなんかの鍵と同じ作り)が付いているだけで、外から戸締りするルームキーはない。あくまでも「よそのお宅の余った部屋に泊めていただいている」感じなのが牧歌的でほほえましい(とはいえ日本より犯罪率が高いフランスのこと、宿泊客の所持品の盗難事件に備えて保険はぬかりなくかけてあると思う)。
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少々休憩したのち、昼食とコンサート会場の下見をかねてピエルフォンの中心部まで行く。市庁舎のある広場に面したレストランのテラス(下の写真。背後に見えるのがコンサートの開かれる城)で遅めの昼食。前菜に2種の鮭料理(スモーク&パテ)盛り合わせ、メインはニジマスのグリル、デザートにイチジクのグラタン。汗ばむ陽気ゆえ、飲み物はプロヴァンス産のロゼワインを注文。
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食事が終わりかけ、テラスでぼーっとしていると、すぐ横の道を、ボストンバッグを提げた背の高いやせ形の青年と、ヴァイオリン・ケースを抱えたモジャモジャ頭の男性が、楽しそうに話をしながら歩いていく。進行方向には今日のコンサート会場であるピエルフォン城がある。
あらま、フィリップ・ジャルスキー本人じゃない!
一緒の人は、きっと今日共演するL'Arpeggiataのメンバーね。
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私はあっけに取られて後姿を目で追うのみ。もちろんサインをもらいに突進するなんてことは、良識ある正統派(笑)音楽ファンである私には、とてもできない。心の中で「今日の演奏、楽しみにしていますよ」と声援を送っただけ。

パリでもロンドンでもない、こんな小さな街で行われるコンサートだからこそ遭遇できた、ちょっと嬉しいハプニングだった。
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by bonnjour | 2008-09-12 07:20 | 旅する
まずはパリを観光
朝いちでホテルの近くのFNAC(書籍&音楽ソフトの大手チェーン)に行き、明日のコンサート・チケットを発券してもらう。そのままFNACで1時間ほどCDやDVDを見てまわる。先日日本で買ったCDがバーゲンで1枚7ユーロとかで売られているのを見て、ショック。フランスはCDの値段が高めなのでわざわざ日本で取り寄せたのだけど、バーゲンという手があった。

お昼は一昨年のパリ旅行で3回も行った安くて美味しいレバノン料理の店を再訪するものの、あいにく改装中。近くのイタリア料理店でお昼のセット。9ユーロ95セントでメインと飲み物が付いてくる。フランス人が1週間に1度は食べたくなるというステック&フリットとビールを注文。ステーキがジューシーで絶品。フランスの食べ物はなんでこんなに美味しいのだろう。そして値段もデンマークに比べればずっと良心的だ。
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昼食の後はルーブルの隣にある装飾美術館に行き、閉館時間近くまでねばる。グラフィック・デザインや服飾/テキスタイル関係、工芸品、ジュエリーなど、圧倒的な所蔵品の多さで圧倒される。中世ヨーロッパの「広告デザインの始まり」から時代を追って現代までの流れがわかるような順路になっている。工芸品が好きな私としては、1週間くらい時間をかけてじっくり見たい美術館だ。
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夜は、昔の会社の先輩でパリに長らく暮らしている美術ジャーナリストのM子さんと食事。地元民M子さんならではの情報網で「美味しくて手頃な価格」のフランス料理を堪能。場所は小規模なパソコン・ショップが立ち並ぶ商業地域で「こんなところにこんな洒落たレストランがあるなんて」とびっくりする。前菜にザリガニの冷製スープ、メインはタラとマッシュポテトを混ぜてバターの味をきかせた料理、デザートに「メロンのスープ」。久し振りに会ったM子さんとのおしゃべりがはずみ、料理の写真は撮り忘れ。気取らず自然体のM子さんのキャラクターは、海外生活が長くなってもちっとも変わらず、なんだかうれしい。
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by bonnjour | 2008-09-11 08:26 | 旅する
パリに到着
例によって休暇前に限って急ぎの仕事が入る。日本時間の朝9時、当地の午前2時に納品を済ませてからやっと荷造り。家を出るのは朝6時過ぎのため、寝過ごすのが怖くてWebサーフィンなどしてそのまま朝を迎える。

現地で会う予定のNさんからメールが届いている。演奏会の曲目の一つの音源を送ってくれた。ありがたい、早速iPodに入れて道中で聴くことにする。

オーフスからICでコペンハーゲンに3時間あまり。コペンハーゲンの空港ラウンジでワインをひっかけていい気分になったところで搭乗。エールフランス機は乗ったときからフランスにいる気分。タブレと串焼きの昼食をいただくと、早くもパリに到着。天気予報で気温が高めなのは知っていたが、想像以上に暑くてびっくり。

本当はエールフランス・バスでホテルのあるパリ・リヨン駅まで直行するはずだったのが、バス乗り場を探しているうちにパリ市内に通じるRER(郊外高速鉄道)の駅を発見。「治安が悪い」という評判はきいていたものの、昼過ぎで旅行客が多数乗り込んでいるのを見て私もRERにしてしまう。特に危ないこともなく市内に到着したけど、内部が卒倒するほど暑いのに誰も窓を開けないのはどういうことだろう。

ところで私が乗ったこの電車、パリ北駅が終点で折り返し運転(空港行きに早変わり)をするのを知らず、その先まで行くものと思っていた。北駅で日本人と中国人の旅行者にそれぞれ「この電車は空港に行くか」と聞かれたので、自信をもって「この電車は空港から来たので方向が逆だ」と日本語および英語で答えた私。結果的に嘘をついたことになってごめんなさい。でも、周囲に英語がわかるフランス人もたくさんいたはずだが(ものすごく混雑していたのだ)、誰も訂正してくれなかった。これってフランス人の個人主義なのだろうか。ドイツだったらお節介な人が10人くらい寄ってきて間違いを正してくれるはず。

着いたホテルはパリ・リヨン駅徒歩3分という好立地ながら、インターネット割引で素泊まりシングル65ユーロ(1万円少々)という、ホテル代の高いパリでは「格安」に入る2つ星。ユーザー・レビューで「最近改装されたので、清潔」という評判をきき、ここにした。部屋は広くないが基本的機能は備えており、なにより水周りが新しくて清潔。タオルやリネン類も新品で清潔だったので、合格点。無料の無線LANは客室では電波が弱くて使い物にならなかったが、PC抱えてロビーに行ったら使い放題だった。
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夜はホテルから徒歩圏にあるバスティーユで韓国レストランを見つけ、フラフラと入ってしまう。焼肉定食、15ユーロ50。コストパフォーマンスとお味のほうは吉祥寺の「李朝園」のほうがずっと上だった。残念!
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by bonnjour | 2008-09-10 23:31 | 旅する
突然ピカルディ地方@フランス
ちょっと遅めの夏休みと称して、本日から数日間、パリとその北部にあるピカルディ地方に行ってくる。

パリは分かるけど、なんでまた「ピカルディ地方」なのかというと、Voyage Musical en Picardieという地元の音楽祭で開かれるフィリップ・ジャルスキー&古楽アンサンブル「L'Arpeggiata」のコンサートのチケットを、先日発作的にインターネットで買ってしまったのだ。クレジットカードで決済できて、好きな席までPC画面で選べるという技術の進歩はありがたいが、「ポチッ」とクリックしただけで海外のコンサートのチケットが簡単に手配できるとなると、欲望もどんどん肥大化していく。

どうせ遠くまでコンサートを聴きにいくなら、飛行機代のモトを取らなくちゃと、パリにも滞在して観光することにした。こういうこともあろうかと、以前買った「地球の歩き方フランス編」をデンマークに持ってきててよかった。秘蔵していたユーロ現金も取り出して(半年ぶりにユーロを見ると、なんだか懐かしい気がしてくる)、旅行の準備は万端。

ともあれこんな↓お城の中で開かれるコンサートなので、中世の雰囲気に酔いながら音楽に没頭したい。コンサートは金曜の夜。

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by bonnjour | 2008-09-10 09:52 | 旅する
ヴィルヘルム・ハンマースホイ展
仕事上、日本の経済ニュースを把握しておかないとまずいのでWebブラウザーのホームは「日経ネット」という日経新聞のサイトをデフォルトにしている。朝、PCを立ち上げるとまずはこのサイトで主要ニュースをチェックするのだが、今日はニュースとは別に、目をひく画像を発見した。

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この、17世紀オランダ絵画を思わせるような(でも絵のタッチやモデルの服装から、比較的新しい時代のものとわかる)静謐さのあふれる絵は、誰の作品だろう?思わずクリックしてみると日経新聞社主催の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」(9/30-12/7@上野の国立西洋美術館)の告知ページに飛んだ。

初めて聞く名前だが、なんとデンマークの画家だという。今年からお膝元に住んでいるというのに、不覚にもこの画家の存在を知らなかった。Vilhelm Hammershøi(ヴィルヘルム・ハンマースホイ:1864-1916)は、コペンハーゲン生まれ。地元の美術アカデミーで学び、生前は一世を風靡したものの、死後、急速に忘れ去られたそうだ。そして1997-98年にパリとニューヨークで開かれた回顧展で、再び注目されるようになったという。

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静かで寒々とした、不思議な絵を描く人だ。絵の題材は室内や建築物、後ろ向きの女性像など。そこにはフランスやイタリアの絵画によく見られる、きらびやかで晴れがましい光の存在はない。ひっそりとした光に照らし出された室内は無人か、そうでなければ謎めいた女性が背を向けて画面の片隅に佇んでいる。人物像さえも室内画のセッティングの一つとして無機質に描かれているのが面白い。この空気感や質感は、今住んでいるアパートの室内の感じにも通じるものがあり、彼の作品が北欧の気候風土から生まれたものであることを感じずにはいられない。

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↓奇妙な既視感(今いるアパートの窓)。
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この展覧会は今週末までロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開かれており、その後9月30日から東京(国立西洋美術館)にやってくる。いつもながら、美術愛好家にとって東京はエキサイティングな場所だ。展覧会に先駆けて公式ウェブサイトがオープンしているが、なかなか充実の内容で気分を盛り上げてくれる。
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by bonnjour | 2008-09-05 03:46 | 聴く&観る