B的日常
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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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パリ旅行記 その4 下町から中世の世界に
【旅行中ゆえ、取り急ぎ写真だけアップしておく】

↓ ポカポカ陽気に恵まれた一日。パリ北東部の高台にあるベルヴィル公園から眺める花の都。よく見るとポンピドゥー・センターやモンパルナス・タワーが。
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↓ ベルヴィル公園の近くにはエディット・ピアフの生家がある。扉の上には記念プレートが取り付けられている。この写真ではよく見えないが、扉の左の柱にある青いものはピアフの肖像イラストだ。
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↓ ベルヴィル界隈は古くからのチャイナタウン。大型中華スーパーがある13区のチャイナタウンが、近年拡大がめざましい東京・大久保のコリアタウンに相当するとしたら、こちらはいわば旧世代が作り上げた上野のコリア・タウンといったところ?
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↓ 映画「アメリ」のロケ地で有名になったサンマルタン運河。私にとって「アメリ」はホラー映画に分類されるのだが(出てくる人物がことごとく、コミュニケーション不全気味で、じわじわと恐怖がこみ上げてくるのだ)、世間的には「お洒落でポップなパリの街が主人公」の映画なんでしたっけ?
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↓ 昔の勤務先の先輩でパリ在住のMさんとランチ。ピカソ美術館の近くにある美味しいビストロを予約してくださった。本日の定食のメインはトリッパだ。
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↓ 昼食後、ジャックマール・アンドレ美術館でスペイン絵画特集の企画展を見るつもりが、地下鉄で移動するのが面倒くさくなり、徒歩圏にある中世美術館に行き先を変更した。美術館の中でオランダ在住のPさんご夫妻にバッタリ出会う。Pさんご夫妻は土曜夜の「ガラ・ヘンデル」コンサートにもいらしていたのだが、まさか翌々日に美術館で再会するとは。
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↓ 中世美術館には日本語の説明プレートもあって親切なのだが、「古代の哲学者たちに酔って説かれた『自由意思』」という誤変換だけは直したほうがいいと老婆心ながら突っ込んでおく...。(「酔って説かれた」が座布団10枚なら、その前にある「言い方を帰れば」は座布団1枚といったところか?)
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↓ 美術館の閉館後、Pさんご夫妻にビールをごちそうになった。ありがとうございました。
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↓ 夜景があまりきれいなので、観光写真を色々撮った。使い途は......ない。
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by bonnjour | 2010-03-22 09:51 | 旅する
パリ旅行記 その3 穴場中華に連れて行ってもらう
【旅行中ゆえ、取り急ぎ写真だけアップしておく】

↓ 前夜コンサートに付き合っていただいたCさんにまたお付き合いいただき、マレ地区を散歩。「寡黙で訓練の行き届いた男たち」系の本が多数置いてある書店。マレはユダヤ人街であり、ゲイタウンでもある不思議な場所。
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↓ マレ地区にある壮麗なスービーズ館。国立文書館として使われてきたが現在は歴史博物館に。
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↓ パリ在住が長いCさんが連れて行ってくれた穴場の中華料理店。顧客の大半が現地在住の中国人で、フランス人向けに味をアレンジしていない本格派のお店。なにせ、フランス語で電話をかけると、マダム以外のスタッフが出た場合、電話を切られてしまうのだとか。どの料理も美味しくて量もたっぷり、それでいて信じられないほど手頃な価格(とりわけデンマーク価格に慣れた身には)だったので感激した。Cさん、とっておきのお店を教えてくれて、ありがとう。
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by bonnjour | 2010-03-21 09:31 | 旅する
パリ旅行記 その2 シャンゼリゼ劇場の「ガラ・ヘンデル」
今回のパリ旅行のメインイベント、シャンゼリゼ劇場の「ガラ・ヘンデル」に行った。エマニュエル・アイム指揮のコンセール・ダストレー(好演)をバックに、ソプラノのサンドリーヌ・ピオー、アルトのマリー・ニコル・ルミュー、カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキー、テノールのトピ・レティプーという、古楽の世界で今、旬の4人の歌手を一度に聴けるうれしい企画。それぞれの出演者のソロもよかったが、デュエット、トリオ、カルテットと、アンサンブルの妙を味わえたのが一番の収穫だ。

詳しい感想は帰宅してからゆっくり書くことにして、とりあえず写真だけアップしておく。

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カーテンコール。割れるような拍手で何度も舞台に呼び戻された出演者たち。手振れしまくって、まともに撮れたのがこの1枚だけだったので、指揮のエマニュエル・アイムが写っていないのが残念。

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前日にも同じプログラムのコンサートが開かれており、そこには地元ラジオ局の録音が入っていた。この音源は下記の通り4月1日(日本時間23:00-翌日00:459に放送され、インターネットでも配信される。

【放送日時とラジオ局】
フランス時間:2010年4月1日16:00~17:45
日本時間:同日23:00~翌日00:45

放送局:france musique
番組名:Concert de l'après-midi
番組のウェブサイトはこちら
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by bonnjour | 2010-03-20 09:58 | 旅する
パリ旅行記 その1 ルーブルの夜間開館
金曜午後、パリに到着した。シャンゼリゼ劇場で行われる「ガラ・ヘンデル」(出演:S.ピオー、M.N.ルミュー、Ph.ジャルスキー、T.レティプー)という、ヘンデル・プログラムのコンサート・チケットを衝動買いしたのが発端のパリ旅行。コンサートは同じプログラムが金曜・土曜の2晩行われるが、私が行くのは土曜なので今日はルーブル美術館の夜間開館に行く。

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午後6時から夜間開館用の割引入場券が売り出されるが、私はちょっと出足が遅れて7時前に到着した。閉館の9時45分まで、駆け足で展示を見て回る。

あんまり先を急ぐものだから、愛するジョルジュ・ド・ラ・トゥールの展示をあやうくすっ飛ばしそうになったり(絵から発散される、尋常ならざる気配を察して足を止めたらそこにあった)、アングルの「トルコ風呂」やワトーの「シテール島への旅立ち」など、フランス絵画の名品をすっ飛ばしていたのに気がついて後戻りしたりして、なかなか効率的には回れないものだ。常設展示物はフラッシュを焚かなければ写真撮影OKということだったので(知らなかった。前からそうでしたっけ?)気になった展示物を何点かフラッシュ不使用で撮らせてもらった。

好きな作品の前で長居した結果、膨大な所蔵品のほんの一部を見たにすぎないが、本格的に見て回ると1週間あっても足りない場所なので、今日のところはこれでいいとしよう。

↓ 艶めかしい肌の質感は、やっぱり実物を見るのが一番。
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↓ 眠れるヘルマプロディートス。両性具有の神。お尻の表現が美しすぎる(絶句)。
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↓ 入館者の写真撮影人気ナンバーワンといえば、やっぱり...
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by bonnjour | 2010-03-19 09:12 | 旅する
大型液晶テレビがやってきた
今住んでいる大学の宿舎で備品のテレビを交換するという連絡が入った。親切なことに、今までの機種は少々古くなったので新しい製品に入れ替えるのだそうだ。どんなものが来るのかと待っていたら、40インチの大型液晶テレビがやってきた。

かなり嬉しい。

テレビの機械が変わったら、なぜかケーブルテレビのチャンネル数も増えていた。日本語放送(JSTV)やフランス語放送(TV5)が映るようになったので、これからは夫婦してテレビっ子になりそうだ。

また前のテレビと違い、外部AV機器との接続端子が完備されているのでDVDも見られる。これは嬉しい。ちなみに新しいテレビはサムスン製。これまではデンマークが誇る高級AVメーカー、バング&オルフセン製だったのだが、アジア・パワーの台頭というべきか、大学の財政緊縮なのか...?

そこで早速、私が一番好きなこの映画作品(余談だが、あの淀長さんもこの作品が大のお気に入りだった)のDVDを再生してみた(画面ははめ込みではありません)。今まで、仕方なくパソコンの画面で見ていたのとは比べ物にならない迫力である。
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この宿舎、実は今年8月一杯で引き払う予定である。残念。
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by bonnjour | 2010-03-17 11:07 | 暮らす
ヴィヴァルディの2つのグローリア RV 589 & RV 588
20年近く前、所属教会の聖歌隊にふらふらと入り、アルト・パートを歌っていたことがある。中声部は人手不足とのことで歓迎されたが、音取りもおぼつかないのに練習をよくさぼる私は、そのうちに脱落してしまった。日曜朝のミサの後が練習タイムで、寝坊してミサを欠席すると練習にだけ出るのもきまりが悪いので、そのまましらばっくれてしまうことが多かったのが理由だ。他のメンバーの方々はミサも練習も皆勤賞で、かなりレベルの高い合唱グループだった。なによりイタリアに本部のあるゴリゴリに保守的な修道会が任されているこの教会は、典礼における古典音楽を重視していた。重視しすぎて、ネウマ譜でグレゴリオ聖歌を歌わされたのには閉口したが。

この聖歌隊で歌った曲のひとつにヴィヴァルディのグローリア(RV 589)がある。アマチュア合唱団のコンサートなどでもよく取り上げられる曲だが、ある年の復活祭のミサで歌うために半年くらいかけて準備した。といっても全曲でなく合唱部分の抜粋だったのだが、1曲目の明るく輝かしい「Gloria in excelsis Deo」は復活祭という喜びの祝日にふさわしかった。上手な人たちに混じって一人で音程を外しまくっていた自分を思い出すと赤面するが、教会堂後方のバルコニーに設けられた聖歌隊席で声を張り上げるのはストレス解消にもなった(そういう不埒なことを考えるのは私だけで、他の方々は神への奉仕の気持ちをこめて歌っていたに違いない)。

ということで懐かしくもトホホな思い出のあるこの曲を、昨年秋にリリースされたリナルド・アレッサンドリーニ指揮のコンチェルト・イタリアーノ盤(アルト独唱:サラ・ミンガルド)で聴いてみる。これはnaiveの「ヴィヴァルディ・エディション」の一環で、例によってフォトグラファーのDenis Rouvreによる美女のビジュアルが目をひく。ラッキーなことにNaxos Music Libraryにも入っている。リンクはこちら

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↓ こちらがプロモーション・ビデオ。



この盤には有名なRV 589のグローリアのほか、その先駆けともいえる前作のグローリアRV 588、そしてRV 589の導入歌(introduzione)として作曲された「Ostro Picta, Armata Spina (深紅色に彩られ、棘で護られて)」(RV 642)が収録されている。曲順は、Ostro Picta」+ RV 589に続いてRV 588が演奏される。アレッサンドリーニがインタビューで語るところによれば、この2つのグローリアは対照的な性格を持っており、有名なRV 589がよりモダンで劇場的な効果を演出しているのに対し、初期バージョンであるRV 588はポリフォニックな色彩が強い。1枚のディスクでその対比を際立たせたかったそうだ。

ソプラノ独唱(Monica Piccininiが好演)で歌われる伸びやかな「Ostro Picta」は、きらびやかなRV 589のグローリアを先導するのにふさわしい。アリア・レチタティーヴォ・アリアという3部構成のこの曲の、「深紅色に彩られ、棘で護られて」という風変わりなタイトル(「深紅色で描かれた女」と訳されている場合もある)は、咲き誇ったと思ったら夕には色あせている野薔薇を指しており、そんな薔薇に象徴される儚い地上の栄光と、聖母マリアの永遠の栄光を対比させ、聖母を称える聖歌である。

このディスクでは導入歌からアタッカで演奏されているRV 589のグローリアは、同じ演奏者(アレッサンドリーニ&コンチェルト・イタリアーノ)による旧録音(NMLのリンクはこちら)の爆発度(笑)に比べるとずいぶん穏健だが、それでも躍動感のみなぎる演奏だ。サラ・ミンガルドのアルトは、きらびやかなこの曲に深みを与えている。

演奏される機会が少ないRV 588は、なるほどポリフォニックで実際の教会の典礼に適していそうだ。RV 589を聴きなれた耳には、そのパロディと思ってしまうようなメロディ(実際はその逆なのだが)が度々登場し、曲の進化の過程をみるようだ。

↓こちらがマイナーなRV 588。


Antonio Vivaldi: Gloria in D major RV588 -
I. introduzione (RV 639): Aria "Jubilate o amoeni cori"
II. Recitativo "In tan solemni pompa"
Sara Mingardo (contralto), Concerto Italiano, Rinaldo Alessandrini


さらに、RV 588のグローリアはヴィヴァルディと同時代の作曲家、ジョヴァンニ・マリア・ルッジェーリ(活動期間:1690頃–1720頃)の同名作品を下敷きにしている。インスピレーションを受けただけでなく、最終曲の「Cum Sancto Spiritu」などはルッジェーリ作品をそのまま引用するという大胆さ。彼が創作した素材がヴィヴァルディにどう取り込まれたのかをたどってみるのも面白い。


Antonio Vivaldi (G. M. Ruggieri): Gloria for 2 cori & 2 orchestras in D major (RV Anh. 23)
THE KING'S CONSORT / Robert King (director)

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by bonnjour | 2010-03-13 03:18 | 聴く&観る
華麗すぎる経歴の宇宙飛行士候補(自称)が日本人を煙に巻いた件
先週の金曜日に東京大学が、同大学の大学院に勤務するトルコ国籍の助教(昔の「助手」職ね)に対し、7年前に授与した博士号(工学)の取り消しを決定したと発表し、各紙で大きく報道された。取り消しの理由は「不正な方法で学位の授与を受けた」ことで、ひらたくいえば学位論文が盗用だらけ(論文全体の約4割)だったということだ。博士号の取り消しというのは、133年の東大の歴史で初めてのことだという。

宇宙エレベーター」(地上と宇宙を結ぶ装置)や「インフラフリー住宅」(水道・電気などのインフラに頼らずに暮らせる住宅)など、ユニークな研究に取り組む気鋭の外国人研究者として朝日新聞や日経BPなど大手マスコミに登場し、日本語の著書も数冊あるこの助教(以下S氏)の華麗すぎる経歴や業績(いずれもご本人が主張)については前々から疑問の声が出ていて、ネット上のコミュニティではここや、ここや、ここで色々な人が検証を行っていた。ドイツ生まれのトルコ人である(これは本当)ご本人いわく、イリノイ工科大学建築学科卒業後、24歳でプリンストン大学数学部講師に就任(学部卒でいきなり名門プリンストンで畑違いの数学の講師?)、NASAの客員研究員として活躍しトルコ人初の宇宙飛行士候補に選ばれ、その一方ではトルコ代表スキー選手としてオリンピックに出場、本業ではU.S.Technology Awardやケンブリッジ大学物理賞など、数々の栄誉を受けるという、スーパーマンみたいな人だが、ここまで華麗な経歴だと、ついつい裏を取ってみたくなる。

私も検証の成り行きを興味深く見守っていた一人だが(要は野次馬だ)、彼の自称する経歴を否定する情報、たとえば「宇宙飛行士候補」の事実確認に対するNASAやトルコ政府からの否定的な回答が昨年11月頃から次々と報道されたのに続き、とうとう東大が博士号の取り消しという前代未聞の措置をとったことで事態が急展開した感がある。

ネット上で多くの一般人が関わってS氏の主張する経歴や業績の検証が行われたのは、単なる好奇心ややっかみからではなく、彼の研究に対して税金が財源である科学研究費補助金(科研費)が交付されていたことが大きいだろう。科研データベースで情報が一般公開されているが、それを見ると彼が代表者である「宇宙技術を活用した住宅建設におけるインフラフリー施設の構築に関する研究」には2006年&2007年度にあわせて350万円の科研費が下りている。この研究の計画書および報告書には虚偽や盗用が山盛りであることが指摘されるほか、彼が経歴書に記している論文や特許、受賞歴についてもことごとく、その存在が確認できないか、他人の業績であることが分かってきたという。論文の盗用や実験データ改竄などという、みみっちい話でなく、これはもう、一人の偉大な科学者を捏造した壮大なプロジェクトだとしかいいようがない(爆笑)。

本業の「研究」以外に、S氏は本の執筆や外部の講演活動、自らが主宰する私塾での一般人向けレクチャー(これが1回1万円という高額の受講料)など、日本で稼ぎまくっていたわけだが、東大で博士号を取得し今もそこに所属する研究者(これは動かしようのない事実)というブランド力や権威がそれを可能にしたことは間違いない。あと、日本語を流暢にあやつる外国人であったことが好感度アップに貢献したかも(ちなみにトルコ語話者にとって言語構造が似ている日本語のマスターはさほど難しくないそうだ)。それにしても、盗用だらけの論文で博士号を授与してしまった東大こそ、いい面の皮だ。学位審査って、そんなにユルいものなの?性善説を信じる日本人を騙すのは赤子の手をひねるより簡単、とよくいわれるが、彼の著書や講演に感銘を受けた一般人はさておいて、日本の学術界に君臨する東大までが口八丁手八丁の外国人におちょくられた感じがして、なんだかすっきりしない。

S氏には、壮大な架空の世界を構築した創造性と卓越した写真加工技術(たとえばNASAの宇宙服を着用した写真を自著に掲載しているが、この写真には様々な矛盾点があり、他人の写真の首をすげかえたものだとほぼ特定されている)を、今後はポジティブな方向に生かしていただきたいものだ。

↓ S氏が華々しく登場するこのニュース番組のクリップも捏造?


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by bonnjour | 2010-03-08 18:21 | 思う
ミキティがモーツアルトのレクイエムで
夫婦揃ってスポーツ音痴だが、さすがにオリンピック期間中はTVをつけたりしていた。先週、女子フィギュアスケート(ショートプログラム)をぼんやりと見ていたら、安藤美姫選手がモーツアルトのレクイエムのメロディに乗って演技を始めたのでびっくりした。しかも、出だしからいきなり「Lacrimosa dies illa」(涙の日)。今シーズンの安藤選手のショートプログラムはこの曲を使用しているのだということを、初めて知った。

オリンピックの映像は権利の関係で一般の動画サイトには掲載されていないようなので、昨年12月の全日本選手権での「レクイエム」を貼り付ける。



フィギュアスケートの演技に合わせて編曲するので仕方ないとはいえ、こんな風にぶった切られて、映画音楽風にシンセサイザーでグイグイやられてしまうと、なんだかモーツアルトが気の毒になる。

モーツアルトは、まさにこの「Lacrimosa dies illa」の、8小節目で力尽きてしまったと伝えられるが、自筆譜を見ると、本当に8小節目ではたと筆が止まっているのが痛々しい。(写真の下のカッコ内の数字は小節)

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(3) Lacrimosa
(4) dies illa
(5) qua resurget


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(6) ex favilla
(7) judicandus
(8) homo reus

*9 & 10小節目のソプラノ・パートのみの書き込みは、モーツアルトの友人だった作曲家ヨーゼフ・アイブラーによる補筆。アイブラーは結局補筆を断念してしまい、お鉢が回ってきた弟子のジュスマイヤーによる補筆版が現在、普及しているという次第。

ナクソス・ミュージック・ライブラリーで、久しぶりにこの曲を聴いてみた。有名曲だけあっていろいろなディスクが揃っているが、ウィーン少年合唱団によるものがあった(NMLのリンクはこちら)。ソリストはソプラノにマックス・エマニュエル・チェンチッチ、アルトにデレク・リー・レイギンという、カウンターテナー好きには興味をそそられる顔ぶれだ。こちらで試聴できる。変声後にもかかわらずソプラノ・パートを歌っているチェンチッチは、喉が詰まった感じでかなり無理して歌っている印象。カウンターテナーに転向してよかった。

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今まで聴いたモーツアルトのレクイエムで一番心に残っているものといえば、1992年に没後200年を記念し、東京・四谷のイグナチオ教会で行われた実際のミサの中で演奏されたものだ。宗教音楽は典礼で使われる実用音楽でもあるので、本来あるべき場所で演奏されるのがもっともふさわしいということもあるのだが、この時ミサを司式したイエズス会士で上智大教授のペトロ・ネメシェギ神父が、モーツアルトを深く愛する人だったという因縁もある。

ハンガリー出身のネメシェギ師は1956年(ハンガリー動乱の年だ)に来日し、40年近く日本で布教活動をした後、民主化された祖国のカトリック教会立て直しのため、1993年にハンガリーに戻られた。大変に魅力的な人物で、彼が講師を務める一般向けの信仰講座は参加者が殺到した。当時、妹がこの講座に出ていた縁で、ハンガリーに発つ前の送別会に私も行ったのだが、さながらファンクラブの集いみたいだった。

どうしておられるかと検索したら、なんとモーツアルトのレクイエムについて講演している(らしい)動画が出てきた。ハンガリー語なので、内容はまったくわからないが、昨年の録画のようだ。1923年の生まれだから86歳になっておられたはずだが、かくしゃくとしているので安心した。今でもたびたび訪日し、講演などをこなしておられるようだ。
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by bonnjour | 2010-03-04 05:45 | 聴く&観る