ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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NMLにコヴァルスキー様大量追加
2009年 02月 04日
ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)に最近、ヨッヘン・コヴァルスキーのディスクが大量に追加されたのを発見。その中には、昔よく聴いたものの、相次ぐ引っ越しのために倉庫に預けっぱなしになって早や4年、というタイトルも何枚かあったので、懐かしくなって早速聴いてみた。
まずはシューマンの「詩人の恋」とモーツァルト/ベートーヴェン/ミスリヴェチェクの歌曲を集めた、このディスク。==>NMLのリンクはこちら。 それまでもバロック曲ではカウンタテナーの声に馴染んでいたが、ドイツ・リートをカウンターテナーが歌うのを初めて聴いたのがこのディスクだ。90年代の初め、コヴァルスキーが「男性アルト」として日本で注目を集めはじめた頃だったと思う。「詩人の恋」第1曲目の有名な「Im wunderschonen Monat Mai(美しい五月に)」からノックアウトされた。それまで、フィッシャー=ディースカウによる「これぞドイツ・リートの決定版」という感じの演奏に馴染んでいた私には、彼のアンドロギュノス的な声で歌われるシューマンは、未知のワクワクする世界だった。カウンターテナーのレパートリーが、決してカストラート物だけに限らないことを知らされたディスクでもある。 とはいえ、カストラートのレパートリーも好きだ。当時、よく聴いたのはこの2枚。 ↑ ヘンデルとモーツアルト(カストラートのために書かれた初期の作品『ポントの王ミトリダーテ』)のオペラ・アリア集。==>NMLのリンクはこちら。 そしてハッセ/グルック/ヘンデル/モーツァルト/ドニゼッティ/ロッシーニのアリア集 ↓ では、カストラート物に加え、ドニゼッティとロッシーニというベルカントのレパートリーを歌っているのに注目した。コヴァルスキーは過去にロッシーニの「タンクレディ」をオペラの舞台でも歌った実績があるようだが、実演を聴くチャンスがなかったのが、いかにも残念。あの声とルックス(当時)で主役のタンクレディを歌われては、あまりにかっこよすぎて音楽に集中できなかったかもしれないが。==>NMLのリンクはこちら。 このほかに、コヴァルスキーのディスクでは「Evergreens」と題した、戦前のドイツ流行歌を集めたものがあり(下の写真)愛聴していたのだが、現時点ではNMLに入っていないのが残念だ。これは、ちょっと退廃的な彼の魅力が炸裂しているお勧め盤。1曲だけテノールとのデュエットがあり、それはかなり倒錯的だ(そういうの、好き)。 全盛期が短くなりがちなカウンターテナーの宿命か、コヴァルスキーは今ではオペラでなくポピュラー系のレパートリーにシフトしているようだが、カウンターテナーの一般的な人気を高めた大功労者であることに変わりはない。
by bonnjour
| 2009-02-04 09:08
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