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B的日常
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ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。

by bonnjour
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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日本人村を探検

今日は土曜日。日本企業の駐在事務所が多く「ドイツの日本人村」(実際、人口の1%が日本人だそうだ)といわれているデュッセルドルフに買い出しに行く。初めてなので、ウキウキする。

ボンからアウトバーンを走って1時間弱。デュッセルドルフは、ボンやケルンも属する「ノルトライン・ヴェストファーレン州」の州都で、ルール工業地帯(地理の時間に習ったなあ)の中心地。お洒落な雰囲気から「小パリ」と呼ばれているそうだが、川越を小京都と呼ぶのとドッコイドッコイかも。

さて、買出しの目的地は、デュッセルドルフ中央駅から伸びる「インマーマン通り」に密集する日系の書店と食料品店。土曜日は日本人駐在員の家族がこぞってこの界隈に買出しに来ると聞いていたが、噂にたがわず道を歩く人のほとんどが日本人だ。初めに見つけた小さな書店でめぼしい雑誌と本をチェックしたが、日本での定価の数倍の値段を付けているので何も買わずに店を出る。

そのまま通りを歩くと、もっと大型の書店に出くわした。ここで在庫処分の特価品(全て1ユーロ)の文庫本を4冊ほど購入する。日本では絶対買わない著者たちの本だが、日本語に飢えているのと、日本での定価を下回る価格に負けて買ってしまった。なぜか元の価格のシールもそのままついているので、どうやって値を下げてきたかがわかる。例えば、木村治美著「静かに流れよテムズ河」(文春文庫)は、定価360円を、当初は16ユーロ50(2300円。オエー)で出していたものが、8ユーロ44、7ユーロ、ときて、あわれ最期は1ユーロ。他に田中泰夫、景山民夫、森瑤子という(一昔前の)流行作家が本日のラインナップだ。

さて、次に食料品。これも数軒ある日本人経営の店をチェックして、悩んだ末、すき焼き用の牛肉薄切りを購入。500グラムで7ユーロ弱。ヨーロッパでは肉を薄切りにして食べる習慣がないので、在留邦人は和食用の薄切り肉をこういった店で調達するか、塊肉を自分で冷凍してスライサーで切るか、といった工夫をしている。今日の牛肉は、早速、すき焼きもどきとなって夕食のテーブルに並んだ(写真)。材料はポロ葱、豆腐、牛肉。シラタキは売っていたが高いので断念。

日本人経営の食料品店を見て思ったこと。現地の中国食料品店(たいてい日本食材も扱っている)に比べて、店舗が小ぎれい、商品がピカピカ、同じ品物でも値段が高い。あと、日本語が通じる(当たり前か。それがウリなんだから)。

ところで、ある店で駄々をこねて盛大に泣きわめく日本人の子供に遭遇して、「やっぱりここは日本村」と思った。ドイツの子供は、こういった場所では気味が悪いほど静かだ。
by bonnjour | 2005-03-05 23:28 | 暮らす