ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
ブログパーツ
プロフィール
美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
最新のトラックバック
カテゴリ
以前の記事
2014年 11月 2014年 06月 2014年 05月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 06月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 その他のジャンル
|
名物銭湯が、とうとう廃業
2009年 06月 04日
西荻窪の名物銭湯「玉の湯」が5月末で廃業したという話を聞き、大ショック。一人住まいしていた西荻で、たまの気晴らしに向かうのがこの銭湯だった。立派な破風造りの典型的銭湯建築で、内部の設備も整っており、清潔でとても気持ちのよい浴場だった。お湯がかなり熱めなので夏場はうっかりすると入浴後に汗が噴き出して逆効果になるのが唯一の難点だったが、湯上りに飲むフルーツ牛乳の美味しかったこと。 重労働の風呂焚きに加え、かなり遅い終業時間後にさらに浴室と脱衣所の掃除をしなければならない銭湯の仕事は大変に厳しく、最近の燃料費高騰もあって経営が大変な業界とは聞いていたが、ファンの多かったこの銭湯まで廃業とは残念きわまりない。次回帰国したときには玉の湯でひと風呂浴びてから地元の友人と飲み屋をハシゴ、という黄金コースをたくらんでいたのに...。 話は変わり、相棒の故郷は南フランスにある人口3,000人の小さな村だが、各戸に内風呂が普及するまでは村に銭湯ならぬ共同浴場があったそうだ。相棒の生家は築100年以上の古い家屋だが、彼が生まれたのを機に改築して浴室を作ったという。それまでどうしていたかというと、普段は洗面器の水にスポンジを浸し、それで身体を拭うのが入浴のかわりで、週に1回くらい共同浴場に行っていたそうだ。歴史映画を見ていると、下の写真のような水差しと洗面器を使って身体を拭くシーンが出てくるが、相棒が生まれた70年代初頭まで、そのような古式ゆかしい生活を送っていた人がいたなんて驚きだ。 もっとも、自宅用のシャワーの便利さと快適さが知られるようになると、村じゅうの家庭にたちまち普及し、共同浴場は廃業してしまったそうだ。入浴そのものがレジャーである日本の銭湯と、身体を清潔にする用途しかないフランスの共同浴場では、意味あいがずいぶん違うようだ。
by bonnjour
| 2009-06-04 00:35
| 暮らす
|