ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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夏休み帰省日記 その7 マグダラのマリアが隠遁した洞窟
2009年 08月 09日
相棒の実家から車で20分ほどのサント=ボーム山塊(Massif de la Sainte-Baume)に行く。「サント=ボーム」の語源は土着のプロヴァンス語で、「聖なる洞窟」の意。山塊の下部は深い森林で覆われており、南フランスには珍しいアルプス的要素をもった植生が特徴となっている。これは巨大な山塊のせいで一帯が常に日陰になっているため。この森林は古くから畏敬の対象になってきたそうで、ちょっと日本の山岳信仰を思わせる。
↓ 上の写真の洞窟周辺を拡大。左に見えるのは磔刑の像だ。 山塊の名前にもなっている「聖なる洞窟」は山頂近くにあり、マグラダのマリアが晩年にこの洞窟で隠遁生活を送り、生涯を終えたという伝説がある。そんなわけでキリスト教の巡礼地となっており、麓にはドミニコ派が運営する教会や宿泊所がある。また洞窟にも礼拝堂が設けられており、定期的にミサが立てられている。 Carlo Crivelli: Santa Maria Maddalena (c. 1477) 麓から山頂近くの洞窟に向かうルートは2つあり、坂の勾配と距離が違うので微妙に所要時間が違うが、いずれも50分前後で洞窟に到着する(日本の神社の参道に「女坂」と「男坂」があるのと同様)。巡礼地ではあるが、子供でも登れる手軽なハイキング・ルートとして宗教抜きでも人気のようで、家族連れグループを多数見かけた。ハイキングの準備をしなかった私たちは、麓の森を散歩しただけなのだが、南仏の強烈な日差しが嘘のように日中でもひっそりと湿っており、霊的なものを感じさせる不思議な森だ。 麓にある巡礼者用宿泊所の入り口にあったマグダラのマリア像。 修道院の建物の壁に設置された日時計。
by bonnjour
| 2009-08-09 16:59
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