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ドイツ、デンマーク、フランス(一瞬)と、流浪の生活を約10年。昨年秋にポーランドに流れ着く。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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1 2008年 08月 20日
運び屋さんが持ち帰ったCDからフィリップ・ジャルスキーの歌う「Beata Vergine」(聖母マリアをたたえるモテット集)を聴く。
![]() 16世紀に最高潮を迎えた対抗宗教改革(Counter-Reformation)では、カトリック教義における聖母マリア崇敬が再確認されるとともに、教会で演奏される音楽から世俗的なものが追放され、テキストの言葉がよく聞き取れるような音楽(なにしろ布教の手段だからね)が奨励されることになった。 そうした潮流の中で生まれた、17世紀初めのベネチアとローマの作曲家による聖母マリア讃歌を集めたのがこのディスクだ。取り上げられた作曲家は次の通り:Girolamo Frescobaldi, Giovanni Battista Bassani, Francesco Cavalli, Alessandro Grandi, Giovanni Legrenzi, Giovanni Antonio Rigatti, Giovanni Paolo Caprioli, Giovanni Felice Sances, Andrea Mattioli, Girolamo Casati, Giovanni Paolo Colonna 鍵盤楽曲で有名なジローラモ・フレスコバルディを除くと、現代ではあまり演奏されなくなってしまった作曲家たちだが、しみじみと美しい曲ばかりだ。そしてジャルスキーの清潔で澄み切った声と明瞭なディクションが曲の美しさを引き立てている。また14曲中2曲はコントラルトのマリー=ニコル・ルミューがデュエットしているが、彼女の上質なベルベットのような声とジャルスキーの透明感のある声の相性も抜群で、天国にいるような気分になる。 詳しい曲目と試聴はこちらのサイトで。また、このディスクのメイキング映像(写真下)がEMIのサイトで視聴できる。 ![]() ジャルスキーはインタビューの中で、現在では埋もれてしまった名曲に再び光を当て、人々に紹介していきたいと語っているが、このディスクもその一例だ。意欲的なこの作品集が、録音時弱冠27歳だったジャルスキーによって実現したことに驚愕する。 ■
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by bonnjour
| 2008-08-20 11:17
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