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ヨーロッパの地方都市を転々とした挙げ句、ポーランドに流れ着いた管理人「B」の日常。音楽、美術、風景、食べ物など、美しいものや変わったものを追いかけて味わうのが好き。
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美しいものや変わったもの、美味しいものを追いかけるのが好きです。日々の生活で接した、そうしたものへの感想を綴っていきます。過去の記事であってもコメントは大歓迎です。メールはこちらにどうぞ。
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1 2010年 01月 28日
![]() モロッコ、アルジェリアなどマグレブ諸国の郷土料理「クスクス」。デュラム小麦から作られるそぼろ状のパスタ(クスクス・スムール)に野菜や肉を煮込んだシチューをかけて食べる。マグレブ地域を植民地支配していたフランスでもおなじみの料理で、インスタントのクスクス・スムールはどこでも安価に入手できるのだが、デンマークではそうもいかず、値段も高いのが残念だ。シチューに入れる肉は羊と鶏を取り合わせた。羊肉はデンマークではあまり使われない食材なので、店の品揃えはよくない。 ![]() クスクスにはふつう、薬味にハリッサ(Harissa)というスパイスのきいた唐辛子ペーストを添えて出す。これがないと、福神漬のないカレーライス、紅生姜のない牛丼みたいで物足りない。今回は近所のショッピングセンターに入っている割と大きなスーパーでハリッサを探したのだが、置いてなかった。市内にいくつかある中東系の食品店なら必ず置いてあるはずだが、スーパーとは正反対の方角で遠すぎるので断念して、自家製してみることにした。唐辛子の粉をぬるま湯でペースト状にして、潰したニンニク、クミン、コリアンダー、カルダモンなど家にあるスパイスを色々ぶち込み、さいごにオリーブ油を回しかけたら、それらしいものができた。なーんだ、簡単。これからは家で作ることにした。 ![]() 中東系の総菜屋で買ったファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)をピタパンにはさみ、サンドイッチにした。ピタパンは買い置きがなかったので、ネットでレシピを検索して自宅で焼いてみたら、とても簡単にできた。最初にタネを高温で一気に膨らませると内部が空洞になり、ポケット状になってくれる。このポケットに色々なおかずを入れてサンドイッチにするわけだ。 ![]() ベトナムの牛肉煮込み「Bo Kho」。パリの中華街で買った「Bo Khoの素」(と、こだわってみたが、同じ商品はオーフス駅前のアジア食品店にも置いてあった!)があったので、グラーシュ用の牛肉を使って作ってみた。水溶きしたBo Khoの素でマリネした肉を焼きつけ、人参とともに長時間煮込むだけ。超お手軽。味付けは甘味がやや勝る醤油味でほのかに八角の香りがする。本場ではフランスパンを添えたり(植民地時代の名残りで、ベトナムのフランスパンは非常に美味だそう)、米でできた麵に合わせるそうだが、フランスパンも米麵も買い置きがなかったのでジャスミンライスを炊く。 ![]() 帆立貝のソテー載せリゾット。相棒がフランスのTVの料理番組で見つけたものを、真似して作ってくれた。リゾット用のイタリア米は、パスタと同様アルデンテに仕上げると美味しいが、「アルデンテのリゾット」と「芯のある生煮えご飯」は紙一重なので、火の止めどころが難しい。 ![]() 番外編。スーパーで売っていた折詰の寿司。3人前ほど入って50クローネ(850円)というのは物価高のデンマークでは格安なので、どんなものかと試しに買ったが、これが、もう...(涙目)。具は値段に見合っているというか、ツナマヨや卵焼きなど、すべて加熱済みのものなので鮮度の心配はないが、どうやら冷凍してあったらしく、寿司飯がボソボソとして激マズ。日本のコンビニだったら即座に廃棄対象になりそうなシロモノだ。こんなのを食べた地元の人に「日本のSushiって、たいしたことないじゃん」だと思われたら、大変に不本意である。 せっかくデンマークにいるのに国籍不明の食卓だが、毎日こんなものを(ただし持ち帰り寿司は除く)ローテーションで食べている。 ▲
by bonnjour
| 2010-01-28 11:19
| 暮らす
2010年 01月 10日
コペンハーゲン2日目。快晴だった昨日より雲が多いせいか、寒さも少し和らいでいる。ホテルを出てニイ・カールスベア美術館(Ny Carlsberg Glyptotek)に行く。「Glyptotek(彫刻美術館)」と呼ばれる通り、ビール会社のカールスバーグ(カールスベア)の2代目であるカール・ヤコブセンが集めた彫刻コレクションをもとに設立された美術館。
開館直前、美術館の前で扉が開くのを待つ人たち。 ![]() 入場してすぐ、目の前に広がるのは見事なウィンター・ガーデンだ。ガラス張りのドームの下に、背の高いヤシをはじめとする亜熱帯植物が茂る中庭。イギリスの植物園のパームハウスと同様のコンセプトなのだろうが、北国ならではの南国への憧れを感じる。しかし、こんな寒冷地で天井の高いこの温室を維持する燃料は大変なものだろうと(地球には優しくなさそう)、変なところが気になってしまう。この中庭のために設けられたクーポラは、建物の外からもよく目立つ(一番下の写真)。 ![]() コレクションの柱は古代エジプト(ミイラもあり)、ギリシャ、ローマの美術品(主に彫刻)とエトルリアの出土品、ロマン派の絵画・彫刻と19世紀前半のデンマーク黄金時代の絵画など。カール・ヤコブセンがロダンのパトロンだった関係で、「考える人」「接吻」などのロダン作品も多数収蔵されている。 平面の絵画と違い、立体物の彫刻は四方八方からの鑑賞が可能なので、見るのにえらく時間がかかる。とりわけ古代ギリシャ・ローマの男性像は、その美しい臀部が鑑賞のポイントでもあるので(そう思うのは私だけ?)、正面だけでなく後ろや横からと、鑑賞に時間がかかるのだ。なかでも一番の美尻はギリシャ出土の某ヘラクレス像だった。 ヘラクレスといえば、2006年のスポレート音楽祭でヴィヴァルディ「Ercole su'l Termodonte」のエルコレ(ヘラクレス)役を、一糸纏わぬ姿で熱唱したアメリカのテノール、ザカリー・ステインズの肉体美を思い出してしまった。ギリシャ彫刻と同じで、ここまで鍛えられた美しい肉体だと、純粋にオブジェとして眺めることができるので安心だ(笑)。 あっというまに昼食の時間。美術館にもウィンターガーデンを眺める洒落たカフェが併設されているが、あまりに強気の価格設定ゆえ、いったん外に出て食べることにした。市庁舎近くの「北京亭」なる中華レストランに入る。こちらの中華屋によくあるビュッフェ形式。なお「串焼」の提灯はただの飾りで、メニューにはなかった(爆笑)。 ![]() 昼食後は美術館に戻り、午後5時ごろまでゆっくりと鑑賞してから帰途についた。それだけ収蔵作品が多いこともあるが、この寒さでは街をぶらっと散歩という気にもなれない(というわけで、カール・ヤコブセンの要請で制作されたというコペンハーゲン名物、人魚姫の像はパス)。 ![]() 帰りの列車では保温ボトル(タイガー社製)に入れたコーヒーが大活躍。朝、ホテルの部屋で作ったコーヒーが夜になっても飲み頃の温度で保温されているのは、たいした性能だ。 ▲
by bonnjour
| 2010-01-10 19:51
| 旅する
2010年 01月 09日
年末年始に暖かい南仏へ帰省した記憶も新しいなか、帰宅して1週間もたたない1月9日にふと思い立って相棒と一緒にコペンハーゲンに1泊旅行してきた。行きはオーフスから出ている直通バス(フェリーを使って最短距離を走るので所要時間は列車とあまり変わらない)、帰りは鉄道。コペンハーゲン行きは公共の交通機関のほうが便利なので車を使ったことはないのだが、今回は車で行きたくても行けない理由があった。なんと、フランスまで乗っていった車を保険の関係で現地に置いてきてしまったのだ。何かと不便な地方都市での車のないサバイバル生活、なかなかの試練である。
まず、オーフス港からフェリーに乗って海を突っ切る。 フェリーは座席のスペースがゆったりと取られ、室内も清潔なので快適。内部には立派なカフェテリアもあるが、価格設定が「動く物体の中で供される飲食物はバカ高い」の例にもれないので、あらかじめアウトドア用の保温ボトル(タイガー社製のこれは優れもので、旅行中大変に役立った)にコーヒーを入れて持参した。 ![]() ↓ こちらはバスの座席。2人掛けの席にまじってテーブルのある4人掛け席を設定している。このテーブルの下には電源コンセントも用意されていて、パソコン中毒の人にはうってつけ。 ![]() 6時前という早朝に家を出たためバスでうつらうつらしていたら、すぐにコペンハーゲンに到着した。空港のあるコペンハーゲンは何度も通過しているが、市内に出るのはこれでやっと3回目だ。 首都だけあって大変に立派な(でもどこか田舎の匂いがする)街なのだが、折りからの大寒波で野外は凍りついている。寒いときに噴水なんて見ると、ますます寒くなる。 ![]() 100メートル歩くごとにどこか暖かいところに避難したくなるので、デンマークが誇るこの有名ブランド店にも駆け込む。ところでこのブランドのWebサイトを今確かめたところ、デンマーク語、英語のほかに日本語に対応していてびっくりした。それだけ日本での人気が高いのだろう。店内の上階に展示されていた昔の作品は、凝ったフォルムと精緻な絵付けで圧倒される。なかでも、何種類ものキノコを植物図鑑顔負けの細かさで描いた「Flora Danica」シリーズは見もの。 ![]() 結局、この日は歩行者天国になっている中心街をぶらついてから国立博物館でデンマークの歴史と文化を勉強(いや、本来の目的は「暖をとる」だったかも)した後は、あまりの寒さにホテルに戻り、夕食もパスして布団にくるまっていた。情けない。 ▲
by bonnjour
| 2010-01-09 10:16
| 旅する
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